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あなたの髪を切っていた無言の時間はお互いの愛を確かめ合う時間だった【音声と文章】

山田ゆり
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※途中、プリンターのメンテナンスの音が入っています(≧◇≦)
※音声・文章、どちらでも楽しめます。

おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
あなたの髪を切っていた無言の時間は
お互いの愛を確かめ合う時間だった
ということをお伝えいたします。



旧宅の内玄関は6畳くらいの広さだった。

その旧宅の内玄関は半分が板の間で
残り半分の床はセメントだった。

下がセメントだから
掃き掃除が簡単でそこで良く散髪をしていた。

私はずっと母に髪を切ってもらっていた。

私が結婚して子ども達が生まれてから
夫や子ども達の散髪は私がするようになった。

成人した今、娘たちは美容院で髪を切っているから
ほとんど私の出番はない。
時々、前髪を切ってと言われたら切るくらいだ。



夫の髪は結婚してからずっと私が切っていた。
私は専ら、はさみで切る方だったが
夫が電動バリカンを買ってきてからは
夫の場合は、首のまわりにケープを巻いて
ジージーと髪を切っていた。

バリカンは面白いほど切れ
髪の長さを何段階かに調整できた。

襟足は一番短くし、
上に行くに従って長くなるように調整した。

時々、深く切りすぎて、ハッとする。
そして、そのあたりを調整するために
周りも少し刈る。


私は男性の短髪姿が好きだ。
だから夫もそうしていた。
全体的にすっきりしていて
前髪の辺りだけ少し伸ばす感じに。


夫は強いくせ毛なので
少し伸ばした髪の毛が
ちょうど良い感じにウエーブする。

耳の後ろを始末する時、
耳に私の手をあてがう。

夫は黙ってされるがまま。
夫の横顔は甘えん坊さんな雰囲気を醸し出している。

「何考えてるの?」

聞きたいけど聞かない。



私は頭の髪の毛を落としてケープを外す。

「ハイ!終わり!」

心の内を悟られないように
私は背中をパチンと叩いた。

夫は私より頭一つ分以上背が高い。

椅子から立ち上がったすらりとした夫を見上げ
私はいつもときめいていた。



私たちは結婚して20年以上経っても
目が合うとなぜかお互い恥じらい目をそらしてしまう。

私は仕事・家事・育児・介護で疲れていた。
だから、せめて自分のことは自分でしてほしいと、
夫にはいつも厳しい態度でいた。


でも髪を刈る時は違っていた。
私は無言で髪を刈る。
夫もずっと無言。

黙っているのに
お互いの会話が心の中で始まっていた。






今回は
あなたの髪を切っていた無言の時間は
お互いの愛を確かめ合う時間だった
ということをお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。



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大それたことはしなくてもよい
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