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「足し算の世界」から「引き算の世界」へ移っても「記憶の壺」に残っているものとは【Twitterの考察 音声と文章】

山田ゆり
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認知症の人が「足し算の世界」から「引き算の世界」に移っても
最後まで「記憶の壺」の中に残っているものはきっとある
という事をアルツハイマー型認知症の母の思い出を交えてお伝えいたします。
5分半の音声です。音声と文章どちらでもお好きな方をどうぞ。

**文章はここからです***
おはようございます。山田ゆりです。
本日は、認知症の人が「足し算の世界」から「引き算の世界」に移っても
最後まで「記憶の壺」の中に残っているものはきっとある
ということをお伝えいたします。

まずは、こちらのつぶやきをお聴きください。
↓ ↓ ↓
なるほど!「引き算の世界」。うーん。素敵な考えです。ありがとうございます。
https://twitter.com/ebinabotukuda/status/1121162796488482816

こちらのつぶやきの考察をいたします。

これは、「介護をするひとを応援」(@kaigo_ouen)さんの次のつぶやきから来たものです。

引き算の世界
たくさんの記憶を、知識や体験として自分の中に積み上げているのです。 それが「人となり=人格」となる「足し算の世界」に住んでいるわけです。 「記憶の壺」からだんだん壊れていく状態を想像してみてください。 認知症の人は、「引き算の世界」に入ったと言えます。
https://twitter.com/kaigo_ouen/status/1120920015841050625
以上が「介護をするひとを応援」さんのつぶやきです。


私たちは、日々、様々な体験をし、
それらが「記憶の壺」の中に
格納されているという考え方です。

朝何を食べたか、どんな味がしたかとか
一日中、あった事全てが
壺の中に入っていきます。

このように、私たちは
「足し算の世界」
に住んでいます。

その壺はある一定の量しか入らないので
記憶に残しておかなくても良いものは
無意識のうちに外へ出されていて、
壺は満杯になることはありません。

しかし、認知症になった人は、
壺の中に入っている記憶が
本人の意志とは関係なく
少しずつ無くなっていきます。

母がアルツハイマー型認知症になった初期の頃
「今日は何月何日何曜日?」が
母の口癖でした。

毎日何回も聞いてくるので
母の為に大きな日めくりカレンダーを購入しました。
そして、毎朝、母にカレンダーをめくってもらう事にしました。

日中、母に「今日は何曜日?」と聞かれたら
「日めくりカレンダーに何って書いてある?」と言っていました。

最初は「あー、そうか、月曜日か」という感じでしたが
その内、大きく書かれた日にちは目が行きますが
それより小さく表記された曜日を認識できないようになりました。

そして、その後
母から曜日を聞かれることも
なくなりました。

認知症の症状が進むにつれて
できない事がたくさん増えていきました。

それは悲しい事ですが、でも
「今できる事」「今覚えている事」
「今感じている事」を大切にして

「今」の母が
安心できるように心がけ
私たち家族も
「今」を大事に生きていた
と思いました。

母の記憶の壺は
「足し算の世界」から
「引き算の世界」に移りましたが


私たち家族の名前を
忘れる事もなく
逝った母は
幸せだったと思います。


臨終の時
母は既に亡くなっていると
医師から告げられ

でも私は母の手を握り
手の甲をさすりながら
母に呼びかけたら

心電図が少し波打ちました。


「機械の誤作動です。よくあることです。」と医師に言われましたが

母に私の声は届いていたと

今でも信じています。


人は亡くなる瞬間まで

大切な家族への思いは
残っているのではないか

と感じました。


私が母に呼びかけていた時
母の目じりから
スーッと涙が頬を伝わりました。


母の「記憶の壺」は
「引き算の世界」になっていましたが

私たち家族の思い出は
きっと残っていたと思います。

本日は、認知症の人が「足し算の世界」から「引き算の世界」に移っても
最後まで「記憶の壺」の中に残っているものはきっとある
というをお伝えいたしました。

本日もお聴きくださりありがとうございました。

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日にしましょう。
山田ゆりでした。

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