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本を手放すことにした

うちには本が割とたくさんある。
子供の本も多いけれど自分の本も半分くらいある。これでもかなり処分した。
実家にいた頃はもっとあって、結婚後はそのまま置きっぱなしだったので、両親が亡くなって実家を片付ける時には、ほんの数冊だけを残してあとは全部処分してしまった。その量、軽トラ一台分。
縛って資源ごみに出す時間もなくて、ましてや古本屋さんに持ち込む時間もなくて、軽トラのまま運んで燃えるゴミとして処分してしまった。
きっと絶版の本もたくさんあったはず。今更ながら本当に勿体無いことをしたと思う。

なんでこんなに本がたくさんあるのかというと、本が好きなせいもあるけれど、中学の時の国語の先生の影響が大きい。
その先生の名は高橋定吉。
当時お線香のCMで「サダキチ」というキャラクターがいたので、迷わず「サダキチ先生」と読んでいた。
授業の内容は全く覚えていないけれど、その先生が言った言葉が印象的だった。
「本は読まなくてもいい、持っているだけでいいんだ。」
だからなるべく多くの本を、手元に置くようにしていたら、いつのまにか軽トラ一台分になっていた。

これ欲しいな、と思う本に出会ったら大概買うことにしている。だから、そんな本がどんどん溜まっていく。
でも書棚に入る量なんて限られているから、今では図書館で借りる本も多くなった。

持ってるだけでいい、と思って絵本もたくさん買った。家にたくさん本があるので、子供たちはわりと熱心に読んでいたと思う。
でも、今はもう絵本を読む人もいない。時々手に取って眺めては見るけれど。
もう持っているだけでは、ゴミになってしまうな、とおもった。

孫がそろそろ世界を認識できるようになってきたので、どの本を送ろうかしら、と物色してみた。そしたら、子供の手で触っているせいか、かなり汚れている。
それを、孫とはいえ送るのも気がひけるので、よほど貴重な本(そんなのあるかな)以外は処分して、綺麗なものだけ徐々に送ることにする。

まずはディック・ブルーナの、うさこちゃんシリーズ。これは引っ越しで保育園を変わる時に、下の子がお世話になった保育士さんから頂いたもの。
子供たちはこの本が本当に大好きだった。

赤ん坊の視力というのは、わりと大きくなるまで微妙な色合いを理解できないらしく、小さい頃ははっきりした原色の本を与えるといいと、幼稚園の園長先生をやっている人からおしえてもらった。
なので、今回は初めての絵本として、原色多めの本を選んで送ることにする。
エリックカールの「はらぺこあおむし」はテッパンだ。なぜかうちには2冊同じ本があるし。。

こうして本たちの行く先が徐々に決まって、私の手元には本当に大切なものだけが残るのだろう。減らすにはまだまだ時間がかかりそうだけれど、何が残るのか楽しみにしている。

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