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楽器を始めてみたら世界が変わった

週末に九州へ行ってきました。
その時のお供はこの本。

あまりに面白くて、往きの機内でほとんど読んでしまうほどでした。

実は私も去年の夏頃からギターを始めたので、共感してしまうところが山ほどあって。。

この本の著者は新聞記者を退職して、冷蔵庫なしガスなしの生活をしている、一つ年下の女性です。
以前から、そのライフスタイルやアフロヘアの容貌がステキで気になっていました。

その方がピアノを始めた⁉️
これは読まずにいられません。

さすが新聞記者をしていた方なので、とても文章が読みやすくて、その上ご自身の分析が秀逸。

何か壁にぶち当たるたびに、それを自分の力で克服してゆく過程が面白おかしく描かれています。

子供の頃にやっていたピアノをもう一回弾けるようになりたい

という、ありがちな動機で始めた彼女でしたが、今では人生をピアノにかける‼️くらいの勢いで「耳の下までピアノにどっぷり浸かっている」のです。

大人になって始めるピアノの楽しさが、溢れ出るようにこの本には詰め込まれています。

私は、そこまでのハマりようではないけれど、でもできないことが少しずつできるようになっていくのが本当に楽しいんです。

私のギター歴というのは、高校生の頃に友達に誘われて、急に人前で演奏することになって、一月ほど練習しただけのことでした。

出し物が終わってから、じゃあ何か他のものを、と思った時にぶち当たったのが「Fの壁」でした。
多くの人がぶち当たって挫折に追い込まれる「Fの壁」。

私もご多分に漏れず、小さな手の私なんてまるで歯が立たない‼️、とすぐに諦めてそのまま弾かなくなってしまいました。

去年始めたきっかけは、推しの方のギターの凄さが少しでもわかりたくて、です。

動機は不純な方がいい、って本当です。

少しやっただけでも、いろんなことがわかってすごく楽しいんです。

そして自分の音が、時々ステキに響いたりすると、それを再現したくて必死になります。
その上今ではいろんな人の演奏が聴き放題ですし、楽譜だって探せばタダでいくらでも見つかります。

楽器を始めるには、とても恵まれた環境が整っているんです。

ですが、私が今取り組んでいるのは、推しの方が弾く動画を見て、そこからコードを拾って同じ感じでひくこと。
コピーはしなくていいって以前その方がおっしゃっていたので、自分で綺麗と思う音を色々探しています。

もうそれが楽しいのですが、時間がいくらあっても足りないわけで。。

そして私、この度この本を読んでピアノもなかなか捨て難いと思ってしまったのです。
うちには、娘の弾いていたクラビノーバがあります。

楽譜も色々全部残ってる。。ベートーベンとかショパンとか。。
ああ、これ以上手を広げたら寝る時間が。。
とは思うものの。もう少しギターが弾けるようになってから始めようかな。

だってこの本の中で、こんなことが書かれているんですもの。

楽譜を見て弾くことで、聴くだけだった時は全然気づかなかった作曲家の深いところに気づくことができる。そうなのだ、楽譜を読み、苦労しながら練習するということは、作曲家と「出会う」ことなのだ。まるで憧れの作曲家の家に招かれて、一緒にご飯を食べて、食後にダラダラとお酒を飲むようなものなのである。するとこれまで遠くから見て憧れていた人の「本当のところ」が見えてくるのである。で、その「憧れの人」っていうのが、何百年も前に亡くなった大天才だったりするのである。

稲垣えみ子『老後とピアノ』より

こんなことを書かれてしまっては、楽譜が気になって仕方がないです。
そんな生やさしいことではないことは、重々承知の上です。

実は私、幼稚園の頃に少しだけオルガンを習っていました。
当時は足で踏むオルガンです。
幼稚園なのに足は届かないしって、どうしてあのオルガンだったのか。。それしかなかったのかな。
その時にスキだった、フランス民謡の「月の光」をまず弾けるようになれたらきっと嬉しいはずです。
この著者も最初は「きらきら星」が始まりでしたから。

還暦を目の前に控えて、やりたいことが山盛りです。

去年の今頃に下の娘が家を出ることが決まって、一人の時間を持て余して何をしたらいいのかしら、って心配していたのはどこへやら❗️です。

娘たちにギターのことを話すと、「お母さん超忙しそうでよかった〜」って安心してもらえるようで、それだけでも始めてよかったって思います。

そしてこの本を読んだ今、さらにピアノ❣️という野望がフツフツと湧き上がっております。。


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