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はじめしゃちょーのおかげで"とあるマジック"がよりウケるようになった話
今日の記事は、とあるマジックの種明かしについて取り扱う箇所があります。なるべくタネには触れないようにしますが、どうしてもその描写をしなければいけないところもあります。そういうのに嫌悪感を示す方は、ブラウザバック推奨です。それをご了承の上、この後をお読みください。
今では誰もが知る大物YouTuberの一人に「はじめしゃちょー」さんがいますよね。実は以前、彼がとあるマジックの種明かしをした、ということでマジック界隈が少しざわついたことがありました。
それによって、とても印象深い出来事を経験することになったのです。今でも鮮明にそのエピソードを思い出すことができます。その時のことを今回は話していこうと思います。
現場で大活躍のあの種が明かされた!?
少し前にTwitterが例の如く、種明かしで炎上していました。それは、あの大物YouTuberのはじめしゃちょーさんが「財布が突然燃え上がるドッキリ」という動画で、ファイヤーワレットの種を明かしてしまった、というものでした。
動画は3.3万いいね、再生回数400万回越えの超人気動画です。あえてここでリンクは載せませんが、気になる方はぜひ調べてみてください。めちゃくちゃ面白いです。笑
軽く内容を説明すると、火がつく財布っていうのがあります、これで友達にドッキリします、財布はこういう仕掛けで火がつきます、実際にやってみよう、やべー火がつかない、こっそりライターで火をつける作戦に変えます、ドッキリスタート!
みたいな流れです。はじめしゃちょーさんは、実際に財布の仕掛けで火をつけることができませんでした。プロから見ると火がつかなった原因はよくわかるんですが、それは今回関係ないので割愛…。笑
この動画が公開されて、一部のマジシャンはTwitterで騒ぎ立て、コメント欄で「種を明かさないでください、動画を消してください」とのコメントをしたみたいです。
当時、僕も飲み屋さんでマジックをしていて、ファイヤーワレットはガッツリとメインのマジックの流れに組み込まれていました。「あちゃー、ファイヤーワレットが種明かしされちゃったかー、まあ見た人がドンピシャでお客さんには来ないだろう。」そんな軽い気持ちでいました。
「それ、はじめしゃちょーがやってた」
そう思っていた次の日、いつものようにマジックのお仕事をしていました。最初のお客様は子供が4人ぐらいいるファミリーでした。その方々にファイヤーワレットを見せたところ…
「それ、昨日、はじめしゃちょーがやってた!」
子どもが声高らかに宣言します。そこにいた子供たちはみんなその動画を見ていました。さすがは、はじめしゃちょー。その大人気ぶりに背筋がゾッとしました。笑
この時の僕の脳内は、映画『マトリックス』の緑色の数字が上から降ってきているところみたいに、高速演算されていたと思います。あの瞬間だけはIQ300ぐらいあったかもしれない。
そうして出てきた言葉がこんなやりとりでした。
「あー!君も見たんだね!僕も見たよー!でもさ、はじめしゃちょーは火つけられなかったじゃんか。お兄ちゃんはね…つけられるんだよー!ドヤァ」
子どもたちの声は歓声に変わりました。「すげー!」
その瞬間は、みんなの憧れの的であったはじめしゃちょーを僕が超えた瞬間でもありました。その後のマジックは完全にこちらのペース。大盛り上がりとなりました。
ちなみに余談ですが、この後もその次の日も「それYouTubeで見た」と言われることになります。はじめしゃちょーの影響力、すげえ。
「YouTubeで見た」に対するひとつの回答例
たくさんの一般の方々にマジックを見せていると、お客様にこう言われる機会はかなり増えてきました。マジックの種明かしについての是非はよく議論されますが、「どう乗り切るか」という議論は少ないように感じます。
ぶっちゃけ、種明かしを止めることは不可能だと思っています。むしろ、これからさらに加速していくと予想してます。本気で止めるなら、国家権力並みの絶対的権力がその圧倒的な力で種明かしコンテンツを粛清でもしない限り、不可能だと考えています。
それだったら、その流れに逆らうよりも、その流れにどう乗るかを考える方が現実的だし、その策を考える方が楽しいかなって思いませんか。
一応補足すると、種明かしの議論を完全に否定しているわけではないですし、その議論も必要だと思っていますからね。
はじめしゃちょーさんの一件で、「YouTubeで見た」は落胆する一言ではなく、むしろ取っ掛かりができたぐらいに考えられるようになりました。
例えば、指を鳴らすとサインカードが上がってくるアンビシャスカードをやった時に「それYouTubeで見た、2枚めくってるんでしょ」と言われたことがありました。
その時は「YouTubeで種明かし見たんですね!誰を見たんですか!」「おー!〇〇さんですか!面白いですよね!」「マジックとかやってるんですか?」「あ、ちなみにこれ2枚めくってるわけじゃないんですよ…実は3枚めくってるんです」
こんな感じにトークを膨らませます。その後、
「じゃあその人も解説してないようめっちゃ不思議なやつやりましょうか!」と言って、ダニダオルティス氏のエニエニとかオープントライアンフみたいな強烈なマジックをやったりします。
すると大抵、「これはわからんかったわ」となります。先ほどのトークの膨らましである程度打ち解けているため敵対されることもありませんし、周りの人も「マジックの種を知ってる人ですらわからないマジックをするくらい、この人はすごいマジシャンなんだ!」という高い評価になりやすいです。
これが「YouTubeで見た」に対する僕の回答になります。
自分にピッタリの正解を見つけよう
これが唯一解だとは思っていません。このままトレースしてもあまり効果的ではない人もいるかもしれません。
おそらく、各人にピッタリ合うような回答がきっとあるはずです。あくまで僕の回答は参考程度に考えて、自分の正解を見つけてもらえたらと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。Twitterではマジックの楽しさをより多くの人に伝えるために、毎日マジック動画の投稿や情報発信、イベントの運営などをおこなっています。
今回の記事を読んで興味の湧いた方は、ぜひフォローをよろしくお願いします!それではまたお会いしましょう。
月乃輪ウルフ
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