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小説✴︎梅はその日の難逃れ 第27話
春翔は凛に、何度か会おうと試みたが
電話は出ないし、家に行っても
出てきてはくれなかった。
叔母である凛の母親に
会って、話がしたいと伝えはしたが
「ごめんね。なんかね春くんには
当分会わないって言ってるのよ。
何があったのか知らないけど。
いきなり受験勉強を猛烈に始めちゃってね」
「そうなんですね。勉強の邪魔にならない様、時期が過ぎたらまた
連絡させてもらいます」
そう言って春翔は、手紙だけを手渡して凛の家を後にした。
『凛へ。読む気になったら封を開けて』
手紙の表にはそう書き記した。
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