鉄コンすきすぎる

 2024年8月1日、鉄コン筋クリートを目黒シネマで観た。この映画を見るのは人生で3回目で、1回目は小学5年の時だった。それまでの私が観たことあるアニメといえば、普通にプリキュア、ジブリ、ポケモンなどであったので、冒頭の暗闇の中蝋燭で光っているシロ、クロの怖くてキモい顔を観て、可愛くないアニメというものが存在するんだと完全に度肝抜かれてしまった。カルチャーショックだった。まず絵が怖いし、キモいし汚いしグロいし、耳ちぎられるし、とにかくびっくりして、コレをレンタルDVD屋で借りてきた両親を正気か?と思っていた。ちなみに両親は全然カルチャーに明るくないし、家にDVDもCDも本もゲームもなかったのだが(0年代なのに!)松本大洋のことは好きらしい。よくわからない。当時、後半のシロクロが引き裂かれてからも、ずっと号泣していた記憶がある。11歳で同級生は絶対見てないすごいものを見てしまった感覚で、次の次の日までずっと心ここにあらずで過ごし、登校班の6年生のすーちゃんに内容をずっと説明していた記憶がある。それほどに心に刺さってしまったので、中学の頃には近くのイオンにヴィレバンが作られ、立派にサブカル女としてデビューし、ライチやAKIRA、今敏を読みボカロはトーマが好きだった。
 2回目は、高校の友達と17歳の時、映画鑑賞会をした時に絶対興味ない奴もいる前で流すという激イタ行為をしてしまい、今でも普通に埋まりたくなるような思い出だ。その時も我慢できずに泣いた。痛すぎる。
 そして先日、7年ぶりに映画館で三度目の鑑賞をした。大好きなので逆にたくさんは見れない。きっとまた7年後に見に行くだろう。 

感想
 まず、久しぶりに観て思ったのは、完全に物語を理解した感覚があった。それまでは不思議映画だと思ってみていたのだが、なんならストーリーはめちゃくちゃわかりやすくなっていた。あと初めからいろんなことがどんどん起こるような印象があったのだが、3回目のせいか、なんならゆっくり話が立ち上がり、本敵が出てくるのは遅いとまで感じた。あのクリクリあんな登場遅かったっけ? あとは25歳じゃなきゃ第一級虞犯少年とかいう単語理解できないよと思った。
 シロとクロの関係パートでは毎回あり得ないぐらい号泣してしまうのだが、大人になってからは追加でネズミと木村のシーンでも涙止まらなかった。撃つシーンの遺言のところ本当に1番泣けた。木村いいキャラだなほんとに。
 カメラワークが舐めるように動くの、何年か前にムタフカズで見たな!と思った。
 シロとクロの、正気に見える方も狂ってるしめちゃくちゃ共依存みたいな関係、本当にいいな、共依存大好きなんだよ私は。シロが刺された後クロがじいさんにお前さんのこと信じとる、て言われて泣くシーンが、自分はシロのことを気にしなければならない状況で、自分の方を大人に心配されて、泣いてしまってるという、本当にお前さんの方も守ってあげたいよ俺は、、と思って涙止まらなくなった。

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