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AIイラストを始めたら絵を描くようになった話と「CLIP STUDIO」再評価

オタクというものは、一度は自分で漫画やイラストを描きたいと思うものである。

もちろん自分もそうだった。


貴重な給料で液タブを買い、画集を買い、お絵かきソフトを買い、スタートするのに万全な状態を整えたのはいつのことだっただろうか。

……だがそれらは結局ろくに使われないまま、長年放置された。

凄まじい無駄金である。


でもさ、キャラの輪郭すら描けないから一瞬で嫌になるんだよね……。

絵をろくに描いてこなかった人間がいきなりイラストデビューなんて、正直きつすぎるのだ。

環境を整えて見えてきたのは、悲しく厳しい現実だった。

絵を描くのは簡単ではない……。



……しかし、ここへきて状況は変わった。

物議を醸しまくりのイラストAIの登場である。


いや、今まさにセンシティブな話題なので、ちょっと言うべきか言わないべきか迷うところなのだが……。


正直なところ、自分みたいな1から絵を描けない人間にとっては、イラストAIは抜群にイラストへのやる気を出させる

なにせほぼ完成品が手元に出来上がってくるのだ。
99%おかしくなっている手などをちょっと直すだけで、十分良い感じになる絵が。

(まあそれを自分の作品と呼ぶのがどうなのかはともかく……)

色々増えすぎなおじいちゃん
どうにもならないやつ

イラストソフトを起動すらしない人間だった自分が、今や毎日のように、出力された画像にイラストソフトでちょっとだけ手を加えている

これはすごい変化だ。


色々と世間では言われているが、自分がまた絵を描き始めたのはイラストAIのおかげということである。そういう面もあるのだ。


ほら、「ほぼ完成まで塗った塗り絵」みたいなもんっていうか……

……いや、この例えはAI肯定派からも突っ込まれそうなのでよろしくない。


実際使ってみると、そう簡単な話でもないのは自分でもわかっているわけだし。

(でもぶっちゃけ今後簡単になる予感しかしない)



なんというか、「生成された絵の手直しをする」ということ自体が、初心者にとっては良い勉強になる気がする。

無から有を生み出すのは初心者には無理があるが、生成AIの手直しをしていると、「目はこうやって描くのか…」「物体ってこんなシンプルな色塗りで表現できるんだ…」「ここから色を取って…」などなど、気付きの連鎖なのだ。

この後に「〇〇の描き方」みたいな本や動画を使って追加で勉強することが出来る人は、さらなる成長が可能となるだろう。


AI出力をそのままアップロードして喜んでいる段階はそのうち過ぎ去る気がする。というかすでに人からの評価を得たいトップ層は加筆前提でやっているはずだ。

それにイラストAIなら、たとえ加筆をしたところで、一日に何枚もの完成イラストをアップロードできる。

AIを利用しないイラストレーターと比べて、生み出すコンテンツの量が段違いになるのだ。


そしてこれはある意味で、PDCAサイクルを回しまくるという「絵が上手くなるために役立つ行動」を、強力に補助している可能性がある。

なんだかんだでAIイラストであっても、アップロード後に「ここをこうすればもっと良かったな…」という気付きはあるのだ。

前に「ChatGPTを活用している子供の成長速度やばそう」と言ったが、これは”生成AIを活用して学んでいるイラストレーター”にも当てはまる気がしてならない。



まあそんなイラストAIの是非はともかくとして、CLIP STUDIOの話だ。

もはやイラスト制作ソフトでは人気No.1であることが疑いようがないソフト、それがCLIP STUDIOである。

歴史は長く、めっちゃ昔からあった。
そして未だにアップデートを続けている。

そんなCLIP STUDIOだが、買い切り月額方式の両方あるのが嬉しいところだ。


そして自分がなぜ今更CLIP STUDIOをPCに入れたのかといえば、Photoshopの年間会員期限が切れたからである。

2年ほど使っていたが、学割を効かせても年間4万円くらいかかる金食い虫のAdobeCC。もう使うのはやめたいと思っていた。

しかしフォトショの代わりとよく言われるGIMPは操作性があまりにもPhotoshopと異なっていたので、どうにもよろしくなかった。


そこで試しにCLIP STUDIOを入れてみたところ、まさかの操作性がほぼPhotoshopそのまんまだったのだ。

長年放置していたソフトが超優秀だったことに今更気付かされるとは。


もちろん、完全に同じというわけではないので少しは検索して調べる必要はあるものの、基本のショートカットキーはほぼ同じなので驚くほどスムーズに移行できた。

加えてCLIP STUDIOは、Photoshop特有のイライラ要素が薄い気がする。

Photoshopはどうにも引っかかりを感じる操作性というか、
この項目を動かしたいならここを先にOKしないと無理です^^;」みたいなことがすごく多かった。

ポーン♪」という操作できないことを示す不快な音をめっちゃ聞いた記憶がある。


CLIP STUDIOは今のところそういうものを感じなくてすごく良い。

もちろんこんなに快適に使えるのは、今までPhotoshopをいじっていたおかげではあるのだが。


経験は無駄にならないんだな……!



そんなわけで、画像生成にハマりすぎて食事がおろそかになっているここ最近なのだった。

生成モデルの学習元がどうのこうのとか、絵柄の学習は問題だとか、かなり騒がれている界隈ではあるが、どうにか有効利用する方向に持っていってほしいと個人的には思う。


そして最近、Generateボタンを右クリックすると、「永遠に生成し続ける」という選択肢が出ることに気づいた。

ずっと出力し続ける

今更すぎる気づきだが、おかげで毎日GB単位で画像が生まれている。

電気代が大変なことになりそうだ。


さてさて、今日はどんな画像ができたかな……?


ああ、こういう狂った感じのやつね、たまに出るよね。


・・・


いや待てよ……?


これ、どこかで見たような……?







(このモデル、アウトかもしれないな……)


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