見出し画像

『準新刊』という概念と本とNFT

日々企業から来る広告メールの数々。

その中に、今はもう使っていないソニーの電子書籍サービスである『Reader Store』からのメールがあった。

もうすっかりkindleに移行してしまったが、昔Reader Storeで買った本がそこそこあるので、それを読むためにReaderアプリは入れている。

でも正直な話、本はちゃんと買ったのだから、他のアプリでもその本を読ませてくれないもんだろうかと思う。

それこそEpic Gamesで買ったPCゲームがSteamで遊べたように。

電子書籍は好きだが、改めて考えてみると違和感がある部分だ。


それはそれとして、広告メールのタイトルに知らない単語があった。

『準新刊』……?


なんだその字面的に『第二新卒』っぽい謎の単語は……。

正直いままで生きていて一度も聞いたことがない。


いやもちろん自分がそうだっただけで、実は出版業界ではよく使われている単語の可能性もある。

さっそく人類の英知が集ったり集わなかったりするヤフー知恵袋へ向かう。

……なるほど。

どうやら『準新刊』とは、『新刊として発売されてから2~3週間経ったもの』をいうらしい。

「新刊ではないけど、新鮮さを出したい…!」という、出版社側の思惑で作られた単語なんだろうなと思ってしまうのは、心が汚れているからなのか。

ツイッターで見ると、出版社系のツイート以外に同人界隈でも一般的に使われている単語のようだ。


はぁ……この歳になってもまだまだ知らない単語ばっかり。

日々勉強だ。



いやそれはともかく、最初の方で言った電子書籍の件だ。

電子書籍を買ったけど、違うアプリでは読めない』という件。

これってよくよく考えたら本当に不便では?

最近自分が「Epic gamesでPCゲームを購入したけど、問題が発生したからSteamで起動して解決」なんてことを経験していたので余計にそう思う。

この電子書籍と同じような縛りがもしPCゲーム界隈にあったら、自分に起きた問題は解決できなかったわけだ。


そもそもの話、今の電子書籍サービスは「本の権利」を売っているのではなく、「特定のアプリに限って本を閲覧できる権利」を売っている。

だから他社製のアプリに変更した際は同じ電子書籍を買い直さなければならないし、サービスが終了したとなれば閲覧出来なくなる可能性もある。

だがこんなのはおかしい。

本の権利』そのものを売るべきではないのか?

そこで出てくるのが……

そう、NFTだよね!!



日々JOI ITOのポッドキャストを一応聴いてはいる自分は、さすがにNFTが何たるかが少しはわかってきた。少しは。

紙の本と電子書籍の利便性を兼ね備え、双方が持つデメリットを打ち消せるのがNFT電子書籍なのだ。

紙の本はどうしてもかさばってしまうし、劣化もするし、なくなることだってある。
そして今の電子書籍は個々のアプリによって縛られていて自由度がなく、サービスが終われば閲覧できなくなる可能性もある。
友達との貸し借りや中古で販売することも出来ない。

だがNFTだったら双方のデメリットを見事に消し去ることが出来る。


まず、ブロックチェーンを用いて「本の権利」自体を所有しているので、サービス終了やアプリ間の制限に悩まされることなく自分の好きなアプリ環境で本が読める。

さらにはNFTには固有の所有権が存在するため、自由に二次売買が可能で、その売買利益は製作者側にも分配されるようになっている。

また、紙の本のように限定的な要素を電子書籍に付加することも可能だ。

100冊限定本だとか、作者のサイン入りとか、今後はイベントの参加資格にNFT電子書籍を使うなんてこともあるかもしれない。

利便性の向上だけでなく、電子書籍には無かった新たな価値を与えるNFT。

もうさっさと『NFT電子書籍』にしないと!!



そして実はもう、NFT型の電子書籍を実現しようと動いていたりもする。

自分が思いつくようなことは他人が既にやっているのだ。


Readerストアの電子書籍をKindleアプリに全部移したい自分にとっては、正直さっさとNFT電子書籍に統一されてほしいと思う次第。

でも旨みが物凄いからこそ、各社が独自規格の競争なんかするわけだし、思った以上に統一は遠いのかもしれないな……なんて思ったりもする。

そもそも、NFT電子書籍が主流にならなきゃ自由な環境で読むなんてことも出来ないんじゃないか……?

それにフォーマットもどうなるんだろう。

そういえば自分がKindleで買った本は無駄になるのか……?

なんだかちょっと考えたらよくわからなくなってきた。


あと、個人的にはサイトにあった画像の『オフライン閲覧』が『△』なのは何だかよろしくない香りがする。

もしオンライン必須なんてことになったら最上級のデメリットだ。

(未来では山奥でもインターネットに繋がっているのかもしれないけど)



そんなわけでNFT電子書籍がどうなるか、ちょっとだけでも気にしていこうと思う。

正直NFTをどうやって買うかすら未だによくわからないんだけど……


時代についていく気があるような無いような、そんな自分である。


サポートには感謝のコメントをお返しします!