献血での積読消化タイムで『特別国税徴収官』を知る
前回成分献血(血小板)を行ってから、2週間が経った。
成分献血は全血献血と違い、2週間という短いスパンでまた献血が可能になる。
前回の成分献血で1時間の読書タイム&飲み放題を楽しみつつ、社会貢献もできるという事に気づいた自分は、今回もさっそく献血へ向かったのだった。
献血する流れは同じようなものなので割愛するとして、今回は成分献血(血漿)だ。
成分献血には血小板と血漿の2つがあるのだが、まあそんなに違いはないと思う。
血漿の方が時間的にちょっと早いと聞いていたけど、自分の場合はどちらも献血センターを出る頃には1時間30分くらい経っていたし。
まあラブラッドの献血記録では前回の血小板の成分献血が血漿扱いになっていたので、実は前回も血漿だった可能性があるのだが……
さて、それでは今回も献血中にAudible(聴いて読む本)を利用していく。
高野秀行氏のイラク水滸伝はもう読み終わった(聴き終わった)ので、なにか他に良い本はないかなと探していたときに見つけたのが、『トッカン 特別国税徴収官』である。
この本は京橋税務署の特別国税徴収官のお話だ。
自分は税務署に関わりがなさすぎて全てがよくわからないわけだが、特別国税徴収官は、税金を納めない人の中でも極めて悪質な人に対応する存在らしい。
こういうお仕事系の本は、違う人生が体験できて面白いのだ。
まあもちろんこの本を選んだ理由は他にもあり、読み上げの声が池澤春菜さんで、子供の頃によく見ていたアニメが懐かしくなったからというのもあるのだが。
(レーサーズボックス、どこにやったっけ……)
まあ本に出会うきっかけは色々である。
そして実際に聴いてみると、池澤春菜さんの読み上げやキャラの演じ分けも素晴らしいものがあるが、男性キャラ担当の外崎友亮さんの声もまた良かった。
やはり良い声で聴くというのは大事な要素だなと思う。
そしてなにより、献血の「他に何もすることがない」というこの環境も、この本の世界に没入できる環境を絶妙に与えてくれている。
税務のことなんてろくに知らない自分ではあるが、必死にお金を隠そうとするお金持ちの話や、税金を払えずに人生が破綻していく人の描写に心が何度も揺さぶられた。
税金滞納者は最低だな!!
いややっぱ徴収官もアレだわ!!
……章ごとに手のひらくるっくるな自分に呆れるが、世の中そういう単純な人間はきっと多いのだ。許して欲しい。
だが冷静に考えれば、自分は職業訓練を受けた経験もあるし、年収的にも完全に受益超過の存在ではあるだろう。
そう考えると、徴収官がお金持ちから税金をしっかり巻き上げてくれるおかげで、自分は社会福祉を享受できているという考え方もできるのかも……?
……いやはや、ながら聴きではこんなことは考えもしなかっただろう。
やはり献血は良い読書タイムであり考察タイムだ。
しかしこういうお仕事系の本を読んで知らない世界を知れて面白いと思うと同時に、もう自分の人生ではその仕事を選ぶことは出来ないんだなと、ちょっとさみしく思ったりもする。
自分ひとりの一生で出来ることなんて限られているのだ。
やはり早い段階で自分の進むべき道を見つけられた人は幸運なんだな。
そんなわけで献血は完了し、またわずかではあるが社会貢献ができた。
しかしトッカン、なかなか面白かった。
正直これはドラマ化できるぞ……?
そんなことを思ったので調べたら、12年前にドラマ化していた。
……相変わらず自分は世間に追いつくのが遅いらしい。
それはそうと、今回はお土産にクッキングペーパーを貰った。
いや実はキッチンペーパーだと思って選んだのだが、厚さ1mmくらいのフワフワしたペーパーでびっくりした。
実は自分は今までクッキングペーパーというものを使用したことがないのだ。
これもなにかの縁ということで、そのうちなにかの料理に使うとしよう。
次の2週間後には400ml献血が3ヶ月ぶりに可能になるので、せっかくならどこかキャンペーン中のところに行きたいなと思っている。
「旅行中に献血は大変」と以前言ったような気がするが、もはや献血を主軸に据えた旅行というのもありなんじゃないかと思い始めたのだ。
各地域の献血センターが突如魅力的なアイテムを提供してくれることに期待しつつ、次回の献血に向けて健康な生活を心がけようと思う。
しかし思いのほかハマったな、献血。
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