いまさら 舞台『弱虫ペダル』(2012)を見る
西尾維新のフリーペーパーをきっかけに「火星の人」を読み、その映画化作品である「オデッセイ」をこの前ようやく視聴できた。
その際に使った映画サイトはU-NEXT。
なぜ映画サブスクが色々とある中でU-NEXTを選んだのかといえば、Youtubeで映画紹介をしている守鍬 刈雄(すぐわ かるお)氏曰く、
「映画の品揃えはU-NEXTがダントツでトップです」
とのことだからだ。
映画に対する並々ならぬ情熱と知識がある彼が言うのだ。
きっとそうなのだろう。
そして自分はU-NEXTのお試し30日無料をまだ使ったことがない。
これは品揃え抜群のU-NEXT一択だろう、ということで決定したのだった。
※守鍬刈雄氏のチャンネルはこちら↓
U-NEXTでオデッセイを見終わると、もちろん他の映画も見たくなる。
まずはCOTEN RADIOの第一次世界大戦の解説の際に紹介されていた映画を見た。全編ワンカットのように作られた映画「1917」と、戦争中の白黒映像をカラーリマスターした「ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド」だ。
無事に見終わって、「あぁ、戦争は嫌だ……」という気分になったところで他の映画も探す。
「お、アンチャーテッドあるじゃん!」最新作も見れるとは最高だ。
……しかし自分はここで気づく。
映画には「見放題」のものと「ポイントが必要」なものがあったのだ。
もう自分のポイントは200ポイント。アンチャーテッドは見れない。
失意の中で項目一覧をふと見ると、「舞台・演劇」の存在に気づく。
そこにあったのは舞台『弱虫ペダル』(2012)。
当時ニュースサイトか何かで「ハンドルだけ持ってるwww」とかいう取り上げられ方をしていたのでなんとなく覚えている。
自分は舞台というものが好きだったので、「こうやって舞台化するのか!」とちょっと感動していたのだが、当時は舞台を見に行く行動力やお金はなかった。
それが今ではポイント消費なしの「見放題」でこれが見れる。
良い時代になったなあ……!!
しかもこの弱虫ペダルの舞台、まさかの15本もあった。
一番最初の公演は2012年で、最新のものは2021年だ。
約10年もの間、毎年1~2本の新規公演がされていたとは衝撃である。
さあ、あの日見れなかった光景をこの目に焼き付けるとしよう……。
……見終わった。
(なんだかんだで)ええやん……!!
自分が見たのは2012年の公演だったので、ストーリーは主人公の小野田坂道くんがママチャリでアキバに通っていた時代から始まる。
まさに原作の最初からだ。めっちゃ懐かしい。
そして秋葉原のオタク描写が古すぎてヤバい。
いや公演は2012年だし、原作が書かれたのなんてそれより前なのだから、オタク描写は間違いなくこれで正解なのだが、あの電車男を彷彿とさせるノリを2022年に見ると、こうも抵抗が生まれるのかと逆に感動する。
そしてめちゃくちゃ演者が使い回されている。
例えば巻島さんを演じていた人が、他の場面では今泉くんを応援する女子高生になっていたりする。
この仕様に最初は戸惑ったが、これは逆に演者のファンにとっては出番がいっぱい見れて良いのかもしれないなと気づいた。
ちなみに巻島さんの例でなんとなく察したと思うが、
演者に女性は登場しません!!
大丈夫、男だけでも慣れるから!!
そして見はじめてすぐ思ったことではあるが、
坂道くん汗半端ねぇ!!
明らかに坂道くんだけ他の演者より大量の汗をかいている。
「衣装が厚着になりがち」というのはあるが、それにしたってすごすぎる。
自分は汗っかきでちょっと悩んでいたくらいだが、もう自分レベルで悩んでいたことが罪だったと思えるくらいに坂道くんの汗は半端じゃない。
アップで見るともう滝のよう。頭を少し動かせばもうボッタボタである。
でも演じているのは常に笑顔の坂道くんなので、当然弾ける笑顔。すごい。
演者を調べてみると、村井良大さんというらしい。
あまりの大量の汗に「頑張ってんなぁ……!!」という気にさせてくれる。
もうこれ坂道くんの実写じゃん……。
そして舞台の中でのサイコン(サイクルコンピューター)の描写がまたヤバい。
サイコンとは自転車の速度や走行距離を表示する機械のことなのだが、
舞台ではこれを”サイコン人間”が行う。
「グルグルグル!!ケイデンス急激に上昇中!90から120へ~!!!」
唐突に現れてケイデンス上昇の情報だけを叫び、サイコン人間は消える。
お茶を噴きそうになったのは言うまでもない。
面白シーンだけではなく、普通にレースシーンは熱い。
あくまで原作の序盤なので、坂道VS今泉のレースまでではあるのだが、先輩たちと箱根学園との過去のレースも舞台では描かれる。
それぞれがそれぞれの得意分野で熱くぶつかる様は素晴らしい。
巻島先輩の動きなんて車輪も含めてヤバい。
目まぐるしく動く人力式スロープ、運動量ヤバそうな演者たち。
「ハンドルだけwww」とか馬鹿にしてた連中はなんだったのか。
どう見ても原作ファンも大満足の舞台である。
そういうわけで、素晴らしかった。
面白さもあり、熱さもあり、感動もある。
思った以上に激しい動きが多く、移動式のスロープを使ってのグルグル描写など、普通の舞台よりもかなり激しい動きなのではないだろうか。
(スロープは演者たちが頑張って動かしている。超大変そう)
とはいえ気にならなかった部分がないわけではない。
個人的にちょっとこのノリはついていけないかな~……というギャグシーンがあったりはした。
それでも全体的には素晴らしかったと思う。
ゲーム熱とともに、今度は舞台熱が加熱しそうだ。
舞台『弱虫ペダル』は、あと14公演ある。
30日の無料期間があれば、全部見ることが出来るだろう。
まあそれはおいおい見ていくとして、
舞台といえば、
まだ見てなかったキャッツでも見るか……!(映画のやつ)
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