絵画からイメージ作曲2022.9.7(359)

「ナイアガラの滝の遠景」コール 1830年

ハドソンリバー派を始めた作家。
ハドソン渓谷あたりの風景画を描いた一派。
なんか政治的な意図も匂うなぁ。

少し重い牧歌的なへ長調になりました。

トマス・コールは風景画と歴史画で知られるイギリス系アメリカ人画家。彼は19世紀中期にアメリカで起こった美術運動、ハドソンリバー派の創始者とみなされています。コールは1829年5月にナイアガラの滝を訪れ、この理想化した秋の眺めを翌年に制作しました。なぜ、この絵は理想化されたのでしょう? 画家はアメリカの景色の壮大さを描くために、19世紀初期にこの区画にあった工場、展望台、ホテルを省いています。コールは貪欲な工業化による環境への影響に対する懸念を表明していましたが、しかし同時に彼の絵では、アタワンダロン、ホデノショニ、ウェンロロノン周辺での、植民地化や征服による破壊の痕跡を消し去っています。滝とともに描かれた中央の2人のネイティブ・アメリカンの姿から、この絵は北アメリカが舞台であることが認識できますが、彼らの存在感の小ささとその人数の少なさは、”消えゆくインディアン”という誤った認識を補強するものであり、奪われた彼らの主権を知らしめるというよりも、迫り来る変化の兆しを表現しようとした作品です。
デイリーアートより

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