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絵画からイメージ作曲2022.4.16(215)

「死せるキリスト」マンテーニャ 1483年

臨場感あふれる短縮法によって描かれています。
十字架に磔になっている場面は何度も見たことありますが、このような身近で見るのは初めて。
楔の跡が生々しいです。

安らかな哀しみのハ短調になりました。

マンテーニャ自身の個人的信仰心から来るものかもしれませんが、『死せるキリスト』の構図には図像学的要素が盛り込まれています。既に香油を塗られて塗油の石に横たわり、埋葬の準備を整えられた遺体の周りで嘆き悲しむ人々。
極端な短縮法による描写が感情を強く揺さぶり、目の前に安置されているかのようなキリストの遺体は、鑑賞者をドラマの只中に引き込みます。シャープな線が細部を強調し、恐ろしいディテールに、そしてこの主題の描写の伝統に則って前景に仰々しく描かれた傷や死後硬直した手足に、観る者の視線を釘付けにするのです。マンテーニャの最高傑作である本作品は、その表現力と厳しくも冷静な描写、遠近法の卓越した技術によって、イタリア・ルネサンスの名高いシンボルの一つとなったのです。

デイリーアートより

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