ドイツ語は難しい?
・・・ですよね。これに異議を唱える人はいないと思います。
「トム・ソーヤーの冒険」などで知られるアメリカの作家、マーク・トゥエインも同じ意見で、エッセイ「 Die schreckliche deutsche Sprache (英題: The Awful German Language)」にて、皮肉やユーモアを交えながら、ドイツ語について、以下のように書いてくれています。
»Meine philologischen Studien haben mich davon überzeugt, dass ein begabter Mensch Englisch (außer Rechtschreibung und Aussprache) in 30 Stunden, Französisch in 30 Tagen und Deutsch in 30 Jahren lernen kann.«
『できる人は、英語を30時間で学べる(ただし正書法と発音を除く)。フランス語だったら30日で、ドイツ語は30年だ。私の科学的な調査によると、それは間違いない。』
トゥエインを悩ませたドイツ語の『酷い』難しさは、例えば、4つの格、分離動詞、名詞の性(男性名詞、中性名詞、女性名詞)、そして形容詞の語尾変化、など、など。さらにトゥエインは、人称代名詞についても、ドイツ語の「sie」は、英語の「you」であり「she」や「her」でもあり、「they」や「them」でもあると嘆いています。
まさに、私たちが難しいと思っていることと同じじゃないですか!
でも、ドイツ語の「良い」点も書いてくれています。ほんの少しですが(笑)。
ドイツ語の良い点は、発音が簡単なこと。確かに英語の発音はドイツ語よりも難しいですね。そして名詞の1番最初を大文字で書くこと。どれが名詞なのか、一目瞭然で、私もいいと思います。
トゥエインは、でも、ドイツ語が大好きだったんでしょうね。こんなに熱くドイツ語について語っているんだから。私は、30年たってもドイツ語がパーフェクトには、ならないと思います(パーフェクトになる必要は全くないし、何度も言っている通り、学びに終わりはありませんから)。でも、私もドイツ語が好きだし、楽しいし、ずっと続けていきたい。教える立場になってから、他のドイツ語学習者と一緒に学ぶようになってから、ドイツ語がさらに楽しい。学習者によって、いろんな見方、勉強法、ストラテジーがあって、面白いです。
今日のドイツ語|出版社「reclam」から、「Die schreckliche deutsche Sprache」の一部が、PDFファイルで公開されています。
↓ 英語、ドイツ語、2ヶ国語で一緒に読めます ↓
https://www.reclam.de/data/media/978-3-15-019493-5.pdf