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TABU tabloid

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共同主宰・たかやまのアート・レポートなど *tabloidはメンバー個人が作成するマガジンです。 *マガジントップ画像:齊藤智史氏の“イシキ”より
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#美術館

そこに封じ込められた時代感。

パナソニック汐留美術館 開館二〇周年記念展 「ジョルジュ・ルオー かたち・色・ハーモニー」 汐留にジョルジュ・ルオーを見に行った。 パナソニック汐留美術館は、開館以来、ルオーの作品を継続的に収集し、 二〇二三年三月時点で二六〇点を所蔵しているそうだ。 今回は、フランスや国内の美術館などから、国内初公開作品含む 初期から晩年までの代表作約七〇点が展示される。 〝かたち・色・ハーモニー〟とは、ルオー自身の言葉。 理想の装飾芸術を目指すうえでのルオー自身が掲げたモットーだという

見えない何かを見ようとする行為。パウル・クレーの世界

アーティゾン美術館「新収蔵作品特別展示:パウル・クレー」展 鴻池朋子さんの企画展を見に行って、偶然出合ったパウル・クレー。 谷川俊太郎がクレーの作品に感銘を受け、詩集を出していることも初めて知った。 パウル・クレー(Paul Klee)は1879年生まれのスイスの画家で、 一時、バウハウスで教鞭をとっていた。 1940年6月に亡くなったクレーの墓には、 彼が生前記した言葉が墓碑銘として刻んであるそうだ。 「私はこの世ではとらえられない。何故なら私は、未だ生まれざるものたち