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TABU tabloid

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共同主宰・たかやまのアート・レポートなど *tabloidはメンバー個人が作成するマガジンです。 *マガジントップ画像:齊藤智史氏の“イシキ”より
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2020年8月の記事一覧

見えない何かを見ようとする行為。パウル・クレーの世界

アーティゾン美術館「新収蔵作品特別展示:パウル・クレー」展 鴻池朋子さんの企画展を見に行って、偶然出合ったパウル・クレー。 谷川俊太郎がクレーの作品に感銘を受け、詩集を出していることも初めて知った。 パウル・クレー(Paul Klee)は1879年生まれのスイスの画家で、 一時、バウハウスで教鞭をとっていた。 1940年6月に亡くなったクレーの墓には、 彼が生前記した言葉が墓碑銘として刻んであるそうだ。 「私はこの世ではとらえられない。何故なら私は、未だ生まれざるものたち

“掃く”ことで変わり、わかるもの。

「洗浄」をテーマに活動するアーティスト・岩井優さんの ワークショップ<彗星たち>に参加した。 これはヨコハマトリエンナーレ2020の episode06として、岩井さんが行っているプロジェクトの一環だ。 このプロジェクトは、岩井さん自身が福島第一原発の除染作業員として定期的に携わった経験を下敷きに構成されている。 除染作業では、“死んでもマスクは外してはいけない”と言われ、 作業を証明するものとしては写真しか認められないことが、 プロジェクトムービーで紹介される。 そ