見出し画像

ミルクは太るからだめ?母乳ノイローゼになったはなし#2

母乳がある程度出るようになるも、退院後も変わらず15分〜30分ごとに泣く息子。当時の育児記録を見ると、来る日も来る日も、1日20回以上授乳をしていました。(新生児の多くは1日8~10回とのこと)

産後の睡眠時間は、細切れで1回15分〜30分。トータル3時間程度。

元々ロングスリーパーだったわたしは大きなストレスを感じていましたが、母親になった責任やホルモンの力で全く眠たくありませんでした。

おっぱいが上手く飲める時もあれば、おっぱいの前で泣き叫ぶこともあり、なかなか上手くいかない授乳。

産まれてから10日くらいしか経っていないから当たり前なのに、目の前で泣き叫ぶ息子を見て、全く気持ちが通わない、言葉が通じないことへのどうしようもない焦りを感じていました。

そんななか、主人がぽろっと言った、「ミルクって太りやすいらしいよ」という言葉。

わたしは、「周りの子よりも大きく産まれたのだから、これ以上太らせてはいけない」

そんな訳の分からないことを思い、必死に授乳を繰り返していました。

赤ちゃんの食事は“母乳”だけじゃない。その量、本当に足りていますか?

当時もミルクは足していたのですが、産院で教えていただいた申し訳程度の量だけ。

今思うと、3500gで産まれた息子には少ない量だったと思います。

つまり、きっと息子は常に空腹状態だったのです。

今振り返るたと本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

産院が母乳第一でミルクをあまり使用したがらなかったこともありますが、産後のボロボロの身体に鞭を打つ頻回授乳の疲労は、わたしから“考えること”を奪い、

「とにかく母乳を吸わせなきゃ」

頭にあったのはこれだけでした。

「ミルクって太りやすいらしいよ」という言葉が、ずーっと頭の中でリフレインしていて、目の前の息子と向き合えていませんでした。

赤ちゃんの胃はビー球くらいの大きさ。だから何度も授乳することが必要です。

でも、もし

“あまりにも授乳回数が多いな”

“授乳と授乳の間があかないな”

そう思ったら、

“母乳やミルクの量は足りているのか”

と、少し立ち止まって考えてみて欲しいのです。

あの時に戻れるなら、息子の体重を気にするのではなくて、大きく産まれてきてくれたことに感謝して、見合った量のミルクを3時間ごとにあげていたと思います。

そうしたら、もっと授乳回数も減っていたかもしれません。

こうやって振り返ると「なんでそんなことが分からなかったのだろう」という感じですが、

産後1ヶ月は、毎日何度も起きる“初めて”に振り回されてしまうのです。考えることや自分の感性を信じて進むことも怖くなってしまうのです。

もし今、頻回授乳に悩んだいる方がいたら安心してミルクをあげて欲しいと思います。

ミルクをあげるようになり、授乳間隔が少し空いたためか、息子はちょびちょび飲んでいたようなスタイルから、しっかり1回の授乳で母乳を飲むようになりました。

すると、母乳の出もさらに良くなり、息子も上手くおっぱいを吸うことができるようになり、わたしの頻回授乳は終わりました。

永遠には続くと思っていた毎日が1日1日過ぎるごとに、ほっと一息つける時間が5分、10分、15分と増えていき、終わりへと近づいていたのです。

この事実が、誰かの希望になりますように。


次の記事を書くための活力とさせたいただきます!