見出し画像

内科における自費診療について

開業後しばらくは自費診療は検診、ワクチン等の医療に沿った自費診療のみをしていました。

コロナが流行すると、自費のPCR需要が高まり、また、海外へ出国する際の英語の診断書もニーズが高まり、これらへの対応をしていました。

しかし、コロナが落ち着いてきて、自費のPCR等の需要がなくなると同時に、自費の売上は激減しました。

まあ、当たり前なのですが。

そこで、当院では、内科でできる範囲での、美容系も行うことにしました。

しかし、看護師含め、全く美容系はしたことがありません。

twitter上でも色々とアドバイスもあり、脱毛をメインとしたものを導入しました。

kalonSという機種になります。


KalonS

これは美顔(美白)もできる機種になります。

ただ、当然ですが、流行っている皮膚科に勝てるわけもありません。

また、広範囲から患者が来ることも駐車場を考えると、あまり得策ではありません。

そのため、どうするかを検討した結果、年に1回とか2回とか来てくれる患者さんの診療圏範囲をメインとした美容系を行うことにしました。

それも中学生からできる脱毛です。

しかも価格は同機種を使っているところに比べて激安です。

その理由は高い料金を支払うなら、美容系の皮膚科や形成外科でやってもらった方がいいという判断からです。

ただそれだと当然ですが、費用が高く、子供達にしてあげられない親が多くいます。

一方で、安くてかつ医療脱毛なら受けさせたいという親も一定数います。

当院のような内科系で自費診療を行う場合は、このような高いお金は出せないけど、子供にやってあげたいという層をメインターゲットにすることにしました。

そのため、金額の設定も思い切って、同機種を使っているクリニックが提示している額の1/5~1/3くらいまで下げました。

ただ正直、そこまでやっても多くの患者さんが来るという状況にはなりませんでした。

脱毛の機械の減価償却、消耗品、場所代を考えたら、当初は全くの赤字でした。

まあ、素人が手を出したわけですから、当然の結果です。

しかし、保険診療もしているクリニックがあることを宣伝する効果を考えたら、必ずしもマイナスのみではないと考えて、継続しました。

ただやはりすぐには黒字化できるはずもありません。

その後、たまたま、知り合いの看護師が美容系でも働いたことがあるとのことで当院で採用しました。

そうしたところ、売上が伸びる結果となりました。

今までいた看護師と、新しく来た美容系で働いたことのある看護師。

何が違うのか?

トーク力が全然違いました😂

もともと経験もあり、脱毛も色々と見てきていたので、このKalonSの良さをしっかりと認識してくれ、かつ値段が激安であることも理解していました。

そのため、患者さんにも積極的に勧めてくれ、また、知り合いにも「こんな安い金額で脱毛できないから、やるなら今だよ!」といって勧めてくれました。

実際保険診療で窓口支払い数千円という金額は決して安くありませんが、脱毛で数千円というのは安いということを保険診療にどっぷり浸かるわからなくなる感じです。

そのスタッフが入り、口コミでも広がるようになり、結果としては脱毛・美白部分ではなんとか機械代をペイするレベルになってきました。

そのスタッフいわく「この値段、めちゃくちゃ安すぎますよ」となんども言われます。

とりあえずオープニング価格として設定しているので、今後はもうちょっとあげる予定ではいます。

ただ今回の美容系の医療機器導入について言えば、営業する能力の有無が大きく売り上げを左右することがよくわかりました。

機種の良さ、使いやすさ、効果、値段、それらをよく理解できるスタッフが、自信を持って患者さんに勧められるようにすることが重要なんだなと思います。

保険診療の外来のみを経験した看護師ではちょっと難しいのかもしれません。

ただ売上が伸びたとはいえ、それでもまだまだ、売上は足りません。

利益を十分に出すにはまだまだ宣伝等々必要になるんだろうなとは思います。

また、その美容系の看護師の意見を受けて、肌の汚れを取る機種も導入しました。


Cellula

これ自体は本体価格はさほど高いわけではありませんが、消耗品代がそこそこします。

消耗品のみで1回3000円弱はかかりますので、それ以上の価格が必要になります。

ただ美容系の看護師曰く、この肌の汚れを取って、美白してというコースは美容系のクリニックでは非常に人気があったと言っていました。

そのため、その言葉を信じ😂、導入しました。

つまりコースにして安く設定することでペイできるという判断になりました。

この機種自体はまだ本格稼働まではいっていませんが、今後、看護師が積極的に勧めて、売上を伸ばしてくれると考えています。

そのほか、まだ色々と考えていますが、内科で美容系をするのであれば、経験のあるスタッフを雇用することがもっとも重要なんだなということがわかりました。

営業の仕方も、考え方も保険診療とは違う、自由診療の世界では窓口で支払う金額は保険診療のそれとは違うということを理解し金額を設定し、積極的に勧めることができるスタッフが必須なんだなと思いました。

もし、これから内科系で美容も検討しているDrがいましたら、機種選定も必要ですが、スタッフも必要になります。

そして、機種、値段設定より、やはりスタッフがいることの方が大きいと思います。

そこをクリアできるかどうかで内科でも美容系でなんとか売上があげられるレベルになれるかもしれません。

ちなみに上記の脱毛ならびに皮膚の汚れを取る機種はダヴィンチテックという会社のものになります。

https://davincitech.org/

僕がこれを選んだのは正直、医療用脱毛の機種の中では安かったこと、また、皮膚の汚れを取る機械の中では安かったことが挙げられ、ランニングコストを考えてもペイできると判断したからです。

もっといい機種もあるかもしれませんが、もし探すのが面倒くさい、とりあえずデモしてほしい等あるかもしれませんので、参考までにHPを提示しておきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?