見出し画像

開業後の検査会社の選び方

内科では、採血をしていろんな検査を出すことになります。

循環器だとBNPやNT-proBNPなどが出ると思いますし、DMメインだとHbA1cとかでしょうか。

そのほか膠原病メインであれば免疫系の特殊検査が多くなると思いますし、そのほか腫瘍マーカー等も多く出ると思います。

そして会社によって、結構、請求割合が変わります。

HbA1cは保険点数の30%とか、NT-proBNPは35%、40%、45%等々いろいろと会社によって違います。

この項目はA社が安いけど、この項目はB社が安い、でも、これはC社が安い・・・ということが起こり得ます。

安くする方法としては、項目別に会社を分けるという方法もありますが、頻回に出す項目だと、会社ごとにスピッツを分けなければならなくなります。

これは結構面倒だし、間違いの原因にもなり得ます。

また、多くの会社から結果を電子カルテに結果を取り入れなければならないため、かなり煩雑な作業が必要になる可能性があります。

そのため、個人的には会社を分けるのはお勧めしません。

また、当院の電子カルテは、検査結果が会社ごとに別々になるので、患者さんに渡す結果をプリントアウトしようと思うと、複数枚の結果が出てしまいます。

これはあまりいいことではないと思います。

じゃあ、どうするのか?というのが問題になります。

僕が行なった方法は以下になります。

1~2年目:コンサルタントのオススメしてきた検査会社を使いました(ただし、これも相見積もりをして、やすいところにしています)。

3年目途中なってから、2~3年目の検査データをチェックしました。

そして、今まで使っている会社の金額を元に、別の複数の検査会社に検査項目と回数のデータを渡し、このくらいの検査をした場合、いくらくらいになるかを見積もってもらいました。

そして、4年目はこのくらいの検査数に伸びると思うんだけど、この場合の費用も概算で出してくださいとお願いしました。

それとは別に一項目ずつの%も出してもらいました。

また、今まで使っていた検査会社にも4年目はこのくらいの検査数になると思うけど、その場合の金額を教えて欲しいことと、他社にも見積もりを出していることを伝えました。

そして、見積もりをしてもらい、もっと安いところと契約をしました。

ただし、最も安いけど、質が悪い、サービスが落ちるでは困りますので、このサービスとこの条件は譲れないので、これらを勘案して見積額を出してくださいとお願いしました。

1項目ずつの%を見るより、全体で見た方が結果的には安くなるような気がしています。

またサービスも含めた金額になっているので、後で「これは別料金で」とか言われることがあまりありません。

別料金になるならあらかじめこのくらいの金額がかかりますということを伝えてくれます。

そして基本3年を単位としますと伝えています。

3年後にまた見積もりを取る予定であることも伝え3年間で会社が利益を取れる金額を出してくださいという感じで交渉をしています。

それが嫌な会社はそもそも参加しません。

あと途中で対応が悪くなったり、約束が違ったりした場合も変更しますと伝えています。

過去に一度、検査会社の不手際があり、途中で検査会社を変更したことがあります。

謝罪はされましたが、そういう問題ではなく、僕の信用にも関わる問題であったので、謝罪は受け入れるが、契約はここでストップして、違う会社に支払い金額がアップしましたが変更しました。

もちろん、金額的に不満がなければ3年後にまた同じ会社と契約をすればいいだけですが、なあなあの関係になるのも嫌なので、僕は3年を期間として対応をしています。

本当は4年の方が、検査結果を取り入れるための検査会社から貸与されるパソコン等を考えると検査会社にはいいんだろうなとは思うのですが、そこは3年単位にしています。

というのも保険点数の改定が2年に一回あるためです。

なら2年に1回の方がというのがリーズナブルな考え方のような気もしますが、2年だとちょっと短い感じがして3年にしています🤣

ここは感覚の問題でしょうか😁

この方法のメリットは検査全体で把握できるという点で個人的にはいい方法だと思っています。

細胞診や特殊検査、コロナの時はPCRも含め、全体で把握できるという点ではいいと思っています。

もちろん、違う見積もりの仕方や、そんな業者を争わせるようなことはしたくない!という考え方もあると思いますので、それ自体は否定しませんが、いろんな会社の営業がくる中で、みんなにチャンスがあるということも必要かなとも考えたりします。

営業が来て、見積もりを出して、そして金額で負けたら、それは会社的にも仕方がないになるんじゃないかと。

見積もりすら取らせてもらえない営業と思われるか、入札に参加できる営業と思われるか。

そこには違いがあるのでは?と僕は考えています。

営業さんからしたら「めんどくさいだけだよ💢」と思うかもしれませんが、それなら参加しなくてもいいので当社は参加しませんでいいと思います。

実際に、会社的にメリットがないなら、参加しなくてもいいよとも伝えています。

ただ当院に当社を使ってくださいと営業に来るくらいですので、契約をとりたいと思ってくるんだろうと思うので(形だけきているのかもしれませんが)、話は持っていきます。

その上で、金額で負ければ諦められるのではと思っています。

多分、上司にも話を持って行って決済してもらっているはずです。

そのようにして検査会社を決めています。

今使っているところは、かなり格安で提示してきます。

あとは検査のラベルは全額検査会社で持ちますとか、検査と一緒に指示箋をプリントアウトしてほしいので、そのプリンターとトナー代は検査会社で全額持ちますとか、といういうところまで勘案して対応をしています。

検査ラベルやプリンターのトナー代は結構バカにならないと思うので、その辺りも条件に入れています。

最近はスピッツの無償提供が検査会社の集まりの団体で禁止されたので、購入することになりますが、それらも含めての金額を出してもらいます。

ただ検査費用を5%低下できるだけでも年間数十万円(大人気のクリニックなら数百万?)違ってくることもありえますので、ここは定期的な見直しが必要な部分だろうなと思っています。

これが粒栗の検査会社の選び方になります。

ただこの営業が好きとか、頑張って欲しいとかで選ぶのも全然ありだと思います😂

その辺りは考え方ですので、正しい、間違いはありません。

今後開業する、もしくは開業して1-2年したDrが見てくれたら、見積もりを出す方法の一つとして頭の片隅に入れておくと、特をすることがあるかもしれません☺️


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?