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医学部学生、初期研修で一般病院にいるDrにちょっと知ってほしいこと 〜あえて大学医局に入って、開業後の活用方法〜

大学医局の入るメリットはない!という意見も散見されます。

確かに雑用は多いし、安い給料でこき使われるし、無料奉仕も多いし、学会参加も自腹だし、理不尽はパワハラもあるし・・・といいイメージはありません。

そして、ほぼ当たっています🤣

僕も大学にいましたが、雑用は多いし、給料安かったし、よくわけのわからない無料奉仕もやらされ、当直バイトもいかされ、学会参加は全額自腹で、バイトを休むからむしろマイナスだったし、ものすごいパワハラ(アカハラ)もあって、今だったら訴えたら絶対に勝てる案件だったし・・・と正直いいイメージはありません🤣

なので、大学生や初期研修を一般病院で受けているDrは大学の医局なんて属さなくても全然いいんじゃないの?と思うと思います。

個人的にはその通りだと思います。

ただ、将来開業するかもしれない土地が大学から近いなら、話は違うかもしれません。

僕の場合、生まれ育った市に大学病院があったため、もし開業するなら生まれ育った地だなと思っていました。

ただ僕の場合、それを考えて医局に属したわけではなく、僕がDrになった20年以上前は、医学部卒業性の9割くらいは大学の医局に属していました。

なので、その流れに乗っただけで、特段考えがあって医局に属したわけではありません。

ただ大学の医局に属すメリットは循環器を志す多くのDrと一緒に同じ時間を過ごしながら、いろんな刺激を受けながら活動ができ、また、大学院の時も同様にいろんなDrに教えてもらいながら過ごすことができました。

もちろん、パワハラ・アカハラDrもいましたので、彼らは無視ですし、恨みしかありません😂

それ以外のDrからは、いろんな考えを聞くことができます。

もう大学院嫌だから、大学院途中でやめて医局と無関係の一般病院に行こう!と考えるDrもいましたし、大学院は終わったけど、前述の理由で、もう大学には関わりたくないから他の都道府県の病院に行くために医局を抜けるDr、アカハラ・パワハラが酷すぎて、これ以上そのDrと関わりを持ちたくないから、そのDrと違う専門に進もう!とか。

正直言えば、大学にいると、考え方の違う、また条件の違うDrが大勢いるので、その人たちの考え方・その後の身の振り方は実は非常に勉強になりますし、参考になります。

そして、10年上の先輩と飲んだ時に、その先輩がチョイスした選択肢が正しかったのか、そうじゃなかったのかの結果も見ることができます。

実はこれは非常にメリットのあることだと思っています。

言い方は悪いかもしれませんが、成功事例も失敗事例もいずれも参考になりますし、こんな貴重な体験を聞くことはなかなかできません。

そして、大学医局時代に一緒に苦楽を共にした先輩後輩Drとの繋がりは開業しても切れることはありません。

前述した通り、僕は医局という組織は嫌いです。

でも中で一緒に苦楽を共にしたDrの大半は大好きです😂

そして、当時の医局だと、15年ちょっとのDrが医局長等をしていたので、そのくらい上のDrから自分がいた10年したくらいまでの上下25年くらいの幅のDrとの関係が生まれます。

そして、いろんな話を聞くことができます。

これは本当に重要です。

僕が開業するときもいろんな話を聞かせてもらいました。

そして開業後もいろんなアドバイスをもらえます。

それこそ社保や国保の審査員をしているDrもいますので、飲み会の席等では、彼らから今はこういう感じだから、病名はこうしないと切られるよとか、いろんなアドバイスをもらえます。

こういう繋がりは非常にありがたく、目に見えてメリットもあります。

また、開業後、大学に近いというところでいうと、後輩が大学の外来を行いますので、患者の紹介が来やすいというメリットがあります。

顔のしらない医局先輩の開業医より顔を知っている医局先輩のほうが紹介しやすいのは当たり前です。

大学Drも患者にも「こういう先生だから大丈夫」ということが言えます。

そういう人間関係を作りやすいのは実は大学医局だと思っています。

そういう人間関係大嫌い!というDrもいると思います。

今の若い人たちはもしかしたらその方が大半なのかもしれません。

Drになって、10年、15年で開業した際、実はその後の人生の方がはるかに長いです。

そして、経営を続けていく上では、紹介患者の数によって経営は変わる可能性もあります。

ちょっと長くなりましたが、自分が開業しようと思ったら、どうするのがいいのか?

どこで開業したいのか、そういうことも視野に入れた際、必ずしも大学を毛嫌いするのではなく、むしろうまく使ってみよう!という意思を持って医局に属すれば、また違う風景が見えるかもしれません。

僕は上手に医局を使わせてただき、全体としてみれば開業には有利に働いたと考えています。

そして、医局での嫌なことは最短期間で終わらせるようにしたので、そこまた良かったと考えています。

じゃあ、どうすれば上手に医局を使えるのか?そこは医局によって違うと思います。

僕のやり方が他大学の医局で通じるかもわかりません。

そこは入って、周りを冷静に見渡し、早々に医局から抜けたDrはどうやって抜けているんだろうか?ということを見ながら、対応を検討だと思います。

ただ、僕が考える大学医局の最大のイベントは「教授の退官」もしくは「教授の交代」です。

教授が変わる時はチャンスです。

自分が知っている教授に退官後に開業する旨を伝えておけば、あまり反対はされません。

そして、新任の教授が来た際には「前任の教授から開業の許可をもらって準備をしている」と伝えると、ほぼ拒否されません。

開業準備しているDrに「やめろ」という権利はありませんし、前任の教授が出したOKを覆す権利もありません。

まあ、もともとDrの開業を止める権利など誰も持ち合わせてはいません。

ただ、揉めるか揉めないかは重要だと思います。

そう、教授の年齢・・・。

これは実は医局に入る際に重要だったりします😏

10年後開業したい!と思ったら、55歳の教授なら、ちょうど10年後退官だし、それに合わせて開業はしやすいかもしれない・・・と考えてもあまり間違いではないと思います。

実際、僕の周りでの教授の退官に合わせて開業するDrは多かったです。

実際には退官後1-2年ですが。

もし自分が大学の近くで開業したいし、自分の進みたい科の教授の退官が自分が開業したい時期に重なるとしたら・・・・。

メリットは大きいかもしれません😏

そこまで考えられないかもしれませんが、個人的には若い教授は人気で、入局者が増える傾向になりますが、開業するなら52-3歳〜57歳くらいの教授の医局なら、もしかしたら開業がスムーズに行く可能性もあるということを少し頭に入れておくと、自分の将来設計がまた違うものになるかもしれません☺️


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