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日本舞踊をはじめて変わったことはありますか?

少し前に、お稽古場の撮影があり、カメラマンから簡単なインタビューを受けました。

わたしのとっさの答えは
「どんなにダイエットしても痩せづらかったのに、お稽古を続けて、特に発表会の前には数キロ落ちました。もう若くないから痩せるの結構大変なんですよ」

イヤ、そうだけど、それだけではない。
本当に伝えたかったことは他にもあるのです。

お稽古を始めたころと明らかに変わったことがあるのです。

例えば「お膝を曲げて」と先生に言われたとき。
はじめの頃は「これしか曲がらないのです(泣)」と返したものでした。
でも、いつの間にか「はい(先生が言うならもっと曲げよう、曲げ、曲がれ、ぐぎぎ…)」となっていたのです。

へえ。
自分にびっくりです。
わたしは頭でっかちで言い訳ばっかりする人間だったと思ったのですが。

先生の踊る舞台を拝見して美しさに打ちのめされたからでしょう。
また、ほかの生徒さんを見ていて、どうやら先生のおっしゃるとおりについていけば、わたしもソコソコ踊れるようになる筈だと確信したこともあります。
歌舞伎や舞踊を観るようになって、日本舞踊の美しさに目覚めたことも大きいです。そういえば、あまり「伝統を守らねば」とは考えていなくて、ただ素晴らしいから圧倒されるから知りたい会得したいと思っています。

そこで。
体力が足りないので、ささやかに筋トレをします。ちなみに今はなかやまきんに君の10分くらいの動画が好きです。
在宅勤務中に曲を聞き込んで覚えときます。ついでにYouTubeおすすめ曲を聞くと好きな曲が増えます。
振りを覚えるためには、大きい鏡がある会社のトイレで休憩の度に人目を忍んでひと踊り。
見た目も若干気にするようになりました(ここには闇があるのですが、いまは触れません)。

わたしは(部分的に)素直で努力家になったようです。
そして、少しずつ、ほんの少しずつですが、上達しています。何年目かにして「内股にして」「指を揃えて」と声がかかることが減りましたよ。うれしい…!
大人になってからでも自分を作り替えることができるのですね。

で、はじめの質問『日本舞踊をはじめて変わったことはありますか?』に対しては、
『できなかったことをやれる自分になりました』です。

ここまでお付き合いくださりありがとうございました。
また会いましょう。

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画像は、最近のお稽古着物です。
ほかの生徒さんが襦袢を噛む振り付けをしてたのがかわいかったので真似してみました。モグモグしてておかしいですね。
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