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[回復] 比較的新しい生徒さんに思うこと

前書き


このところ新しい生徒さんが来てくれるようになり、すこしずつ回復の兆し(とまではまだまだ言えないが)のようなものが実感できるようになりました。
そのなかで、また思いを新たにすることがありましたので備忘のため書き記しておきたいと思います。

ただ単に見えてきた音符を"処理"するだけの演奏


実際には自分の目線を動かして紙に書かれた横書きの五線に描かれている音符、記号を読み取ってその意味を正確に理解しそのとおりに肉体で"処理"していくことに変わりはないのですが、音楽家と言うのはあくまでもそれらの情報を使って"音楽"にしなければならないので、"ただ単に処理"しているだけではまったくもって作業が足りません。
その音は何のためにあり、前後の文脈はどうなっており、そのときほかの人は何を演奏しているのか。
たとえば、とある場所で出てきた2分音符の"ラ"と、違うところで出てきた2分音符の"ラ"は本当に同じ"ラ"でいいのか。
もっとベーシックな部分を取り上げると、流れてきた情報に従って指を動かすだけの作業(音ゲーのような感覚)に陥っていれば、それはまったくもって音楽とはかけ離れたものになるということ。
そういったことを、たいせつにしてレッスンしています。

努力を開始するに値する環境の整備


買ったばかりの楽器でレッスンに来られることもあります。楽器を買ったお店で無料メンテナンスを受けているから大丈夫、と言う方もいらっしゃいます。
また楽器についてきたマウスピースで、そのまま吹いていますという方。
ずっと前にマウスピースを選んで買ったけれども、それが気に入って何年も同じものを使い続けている人。
楽器を買ったときに勧められたV社の青い箱2.5のリードをずっと買い続けている人。
買ったリードを封を開けてそのまま吹く人。
何年も同じリードを吹いている人。

せっかく努力を始めるのだから、せめて報われやすい環境を作っていきたいものです。
これらことはお金がかかるものが多いですから、少しずつでも整えていっていただきたいですね。
初めのころはこういった「モノ」の話がどうしても多くなりますが、せっかく頑張って練習しても報われにくい、成果が出しにくいという状態は早く抜け出してほしいと思っていますのでどんどん指摘、開示していきます。

無駄な買い物に翻弄される


サックス界はこの数年来、とても研究が進んで、とっても魅力的なグッズが増えてきましたね。
どれもこれも、とても役に立ちそうなものばかりに見えてしまいます。
サックスと言うものは"とある要素"に富んだ楽器だとわたしは思います。
ちょっと脱線しますが、「男の子が好きそうなもの」を列挙してみましょう。
 ギター
 バイク
 クルマ ・・・
このあたりで止めておきますが、これらに共通していることは何でしょう。
それは、「パーツがとっかえひっかえできる」という点です。
男の子の多くは、そういう要素に弱いのです。
そこで、男性の生徒さんの多くは日夜ヤフオクのチェックに勤しみ、お小遣いを楽器屋さんに捧げ、買ったグッズの出来不出来に一喜一憂するのです。
もちろん、「買ってよかった」ものはたくさんありますが、わたしの視点から言えば「要らないもの」のほうがたくさんありますね。
男性の生徒さんはもちろんのこと、女性の生徒さんにも、「なにか買うときは一言相談してね」と申し上げています。

まだまだあるのですが、今日はこの辺で


京都在住のサックス/フルートプレイヤーです。 思ったことを自分勝手に書いていきます。 基本、内容はえらそうです。