えんぴつ

えんぴつを持つと、
その軽さに驚く。

子どもの頃なんてのは、
このちっぽけな軽さを全力で握りしめ
まさに“手に汗握って”
日々格闘していたわけだ。

おとな、と呼ばれるようになった今
気づいたことがある。

えんぴつの性質の正しさ。

いちいち削らなくてはならないし
芯は力を入れ過ぎたら簡単に折れるし
使っていればいつかなくなってしまう。

握りしめているものは意外と軽くて
時がくればなくなる儚さを孕んでいる。

えんぴつを改めて好きになった。

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