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2015年のベネズエラ旅行記 〜1日目〜

せっかくnoteを登録したので、駄文を投下させていただこうかなと思い、筆をとってみました。内容は、2015年に行ったベネズエラで色々大変な目にあった、という体験談です。ベネズエラは情勢不安定ですし、治安も良くないので、もし行く場合は最新の情報を確認して行くようにしてください。

なんでベネズエラに行くの?

みなさん、ベネズエラという国をご存知でしょうか?日本からだと、ほぼ地球の反対側にあり、南米にあるカリブ海に面した国です。観光地として人気のある国で、「ギアナ高地」「エンジェルフォール」などの名前でググると、たくさん神秘的な画像が出てくると思います。とくに、このエンジェルフォールは有名で、およそ1 kmの高さから落ちる滝で、世界で最も高い滝として有名です。私は2015年5月に、このエンジェルフォールを見に行きたくて、ベネズエラに行くことに決めました。

当時、アメリカとベネズエラはあまり仲がよろしくなくて、アメリカはベネズエラに経済制裁を行っていました。その影響で、各地でデモが発生、物資不足が蔓延し、経済はハイパーインフレ、治安は悪化の一途をたどっている国です。実際、ベネズエラの首都である「カラカス」と検索すると、「治安」と候補が出てくくらいには、治安の悪い国になっていました。ではなんでそんな国に行こうと思ったのか?それは、「今行かないと、今後いけなくなるかもしれない!」と思ったからです。ですので、もしみなさんがベネズエラを訪れる際は、十分に注意して、身の安全最優先で行動してください。

0日目

ベネズエラにはフロリダから行くことにしました。当時のベネズエラは、渡航する前にいくつか下準備が必要でした。まず靴下の中や、バックパックの裏地に現金を隠すしておく必要があります。なぜかと言うと、ベネズエラの警察は腐敗しており、ドル紙幣を持っていると、没収されるという噂を聞いていました。なので、没収されても最低空港まで帰れるように、ドル紙幣合計500ドルを色んな所に隠し持ってました。隠し金以外にも、強盗などにあった時に差し出せるお金も財布に入れ、当然パスポートや最終手段のクレカは別に隠しておきます。お金以外にも、物資不足への対策にトイレットペーパー、お風呂に入れなかったときのための、ウェットティッシュなどを持っていくことにしました。また、治安が悪いため、最新の携帯端末を持っていくなど論外なので、型落ちのスマートフォンと、最後のバックアップとしての地球の歩き方をバックパックに入れ、メインのバッグはホテルに預けて行くことにしました。

1日目

ベネズエラはスペイン語の国です。渡された入国書類に英語なんていう優しい言語での翻訳はありませんでした。ですので、飛行機の中で、必死に翻訳アプリで訳しながら書き込みました。Google翻訳のダウンロード機能があれば、飛行機の中でも翻訳ができて助かりました。

事前情報によると、入国の際に賄賂を要求されると書いてあったので、身構えていたのですが、幸い私を対応してくれた入国係官の方は賄賂はおろか、非常にフレンドリーに対応してくれたので、スムーズに入国することができました。

入国後、荷物を受け取って、出口を出たところで最初の事件が起きます。ものの30秒ほどで、男が近寄ってきて、私のバックパックを引っ張って奪い取ろうとしました。流石にバックパック全部もっていかれると困るので、叫んで抵抗すると、男は取り外せる小さなポーチだけ強引に奪って走り去っていきました。あの中には隠していた$100が入っていましたが、追いかけるなんて恐ろしいことはせず、バッグをしっかり着け直して、最大限の警戒をしながら、ツアーデスクのある国内線ターミナルへ移動しました。なお、この国際線ターミナルから国内線ターミナルへの間の連絡通路が、非常に犯罪に遭いやすいらしく、実際色んな人から声をかけられたり、近寄ってきたりしてきました。

結局、特にものを取られたりもせずに、無事、国内線ターミナルにつくことができました。私の次のミッションは、ここでエンジェルフォールのツアーを申し込むことです。当時のベネズエラは、国外からツアーを申し込むことがほぼできず、仕方なく現地で申し込むことになりました。ところが、ツアーデスクの殆どはシャッターが降りており、唯一空いていたツアーデスクに、「サントアンヘル!サントアンヘル!(スペイン語でのエンジェルフォール)」と片言のスペイン語で話しかけました。

この時対応してくれたカルロスさんは、スペイン語しか話せませんが、すごく良い人で、私の渡した携帯の翻訳アプリにスペイン語を入力してくれて、それを翻訳することで意思疎通できました。10分ほどで英語を喋れる奴がくるから待ってろ、とのことだったので雑談をしつつ待つことに。ちなみに60分後にきました。

英語で話せる人(名前忘れた)が来たので、彼と値段交渉などをして、翌日早朝出発、そのままカナイマに行き、3日後に帰るツアーに決定。そしてお金払った後、彼はどこかに電話しはじめ、「明日の早朝便はもう満席だから、午後の便でプエルトオルダスに行って一泊し、その翌日にカナイマへ行くツアーになった」と。「いやいや、1日減ってるじゃねーか。」と抗議したら、値段を少し下げるということで合意。他に選択肢ないしね。そこで、会社名など全く書いてない、サイン入りレシートを受取りました。その人曰く「プエルトオルダスでヴィクターという人がお前を待っている。このレシートを渡せばバウチャーを貰えることになっている」と言われました。

ツアーをゲットできて一安心ですが、この日はもう一つミッションがありました。両替です。ツアー自体はすべて含まれたものなので、そんなに現金を両替する必要はないだろうと思っていましたが、何かあったときのために、少額のみ換金しておこうと思い、両替をした結果がこれ。(何ドル分なのかは忘れた)

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当時の換金レートは覚えていませんが、現在では更にハイパーインフレは加速しているらしいので、(見かけ上)大金持ちになった気分になれそうですね。

無事、ツアーと両替が済んだ後は、予め予約していた空港近くのホテルへチェックインしました。ここでも予期せぬことは起こるもので、23時頃に部屋をノックする音が聞こえて、私は目が覚めました。特にルームサービスなど頼まないですし、何より警戒度MAXだったので、居留守を決め込み、フロントに電話をしました。そしたら「絶対に出るな。無視しろ」と言われ、怖くなって、鍵を確認した後布団に入って寝ました。幸い特に危害を加えられることもなく、朝を迎えられましたが、本当にまったく油断ができない国です。

続き:2日目〜3日目

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