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海のアマゾン

海の巨大生物ヒゲクジラ類は、森林と同等の炭素除去に貢献していたことが研究結果としてわかった。彼らの排泄物には鉄分などの栄養素が豊富に含まれており、海面に供給されると植物プランクトンの大増殖が発生する。この植物プランクトンブルームが多くの炭素を吸収するのだ。プランクトンブルームの発生規模はクジラの個体数と比例している。

ブリーチング(水面ジャンプ)するザトウクジラ。

20世紀の商業捕鯨によって激減する以前、クジラに起因する炭素除去の規模は陸上の森林に匹敵していたと考えられている。クジラの個体数が大きく回復すれば超大量の炭素を吸収できる可能性があるが、残念ながら捕鯨によって減少したクジラの個体数は回復していない。
また、プラスチックや化学物質による海洋汚染、軍事行動による音響妨害、そして海水温の上昇や海の酸性化といった脅威が彼らの生存と繁殖を大きく妨げている。

この作品は割竹の内側に酸化鉄で描かれている。

しかし、クジラの個体数を大きく回復できれば地球の環境は改善できるかもしれない。そしてそれは未来のこどもたちにとっても良いことだろう。



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