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『同級生リメイク』はエロゲーである事の再確認

『同級生リメイク』の発表に驚いた。そもそも前情報なしでの唐突の発表だった。

ファミ通.comでさえ、アダルト商品となる本作を配慮の上で情報を掲載しているほどだ。やはり、ゲーム史においては欠かすことの出来ない、タイトルと位置づけているのだろう。

さて、今回はそんな『同級生』に対する思いで話を踏まえながら、『同級生リメイク』について語って見たい。

■『同級生』の思い出とリメイクに対する思い

『同級生』を作り出した会社、エルフ亡き後、このリメイク作の発売元となるのはFANZA GAMES。他のタイトルからもエルフ作品の権利を持っているのはここなんだろうと、発表の際には違った哀愁もあった。
それでも変なところが権利を持っていて、変なことになるよりはマシな話でもある。

そういった一報からFANZA GAMESが作るだけに、ギャルゲーではなく、エロゲーとしての正統派リメイクなんだとも感じた。

原画はオリジナルの竹井正樹氏ではないが、すめらぎ琥珀氏と変更はしている。ファンからの異論はあるだろうが、それでも今と過去を繋ぐ意味でも妥当な選択と人選だとは思っている。
そもそも構図もキャラクターの意匠も活かして、原画を担当されていることは技量的にも凄く大変だと思う。
しかも、ユーザーからの思い入れのある作品、プレッシャーも強いだろう。

しかし、当時のナンセンスを令和まで持ってきても、理解できるモノなのだろうか。それでも、ここを押さえるのはリメイクに対する決意は感じる。

ただ、近年でも『同級生オリジナル版』というオリジナルであるDOS版から見ればリマスター作品を出している。しかも、現在も配信もされているから入手困難な話もない。わざわざ、リメイク作を出す必要性は薄い気もする。
そこからも、このリメイクはFANZA GAMESの思惑が感じる。動画配信サイトの様にオリジナルコンテンツを求めているような。

次に注目すべきは声優陣。今活躍する美少女ゲーム声優で固めている。
SS版を始めとする移植版では、当時の声優ブームから一線で活躍していた人達の起用であった。

しかし、今にして思えば有名声優の起用は、エロゲーとしての『同級生』を単なるギャルゲーとしての『同級生』に貶めた行為だったと気が付いた。
当然、この考え自体が良い悪いは別だが。

少し話は逸れるが、『同級生2』の方とはなるが、当時R指定で作られたOVA作品から性的描写をカットした再編集版が地上波で放送されていた。これはアダルトゲームとしては初のことである。
もちろん、この過程には『同級生』のOVA人気があったからなのは間違いない。

先にも述べた通り、『同級生』はエロゲーで有りながら、一般市場に売れる形に変化していたのである。ただ、これは今日に繋がる流れではある。
しかし、このリメイクはその点から逆行している。完全にエロゲー・ファーストである。しかし今のエロゲー市場には当時ほどの勢いはない。
なのに、このような大々的な戦略は嬉しい反面、納得できない部分もある。

それでも、このリメイクが持つ意味は大きいことは話題性からも確かなモノである。それらを含めて、発売日が待ち遠しい話である。


さて、本来は思い出話とするはずだっだが、少し戦略に対する思惑を触れることが多かった。ただ、それは話をまとめる際に引っかかっていた部分でもあった。せっかくなので、戦略な部分に関しては踏み込んで話したいとは思う。

今回は申し訳ないが、これから先は有料記事となります。
この先は戦略的な部分を補足的に語っていこうと思っています。

興味のある方は、お付き合いください。


――――――有料パート――――――
ここからは有料記事となります。


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