Zigh & Low

　よくSNSで、展覧会や美術館の展示の情報とともに
「作者、○月×日在廊予定です」
「○時ごろより在廊しております」等々の記載が見受けられることがある。
　作者や企画者が展覧会場へ直接赴くというこの在廊という行為に対して、常々私は思うことがある。

カッケ〜〜〜〜〜

あと

やりて〜〜〜〜〜〜〜

　在廊、かっこよすぎ。あとやりたすぎ。
　おおぴらにサイン会握手会をするわけでもなく、「見て見て！これね！ボクちん描いたんだぜ！！すげーべ！！！」と助平心丸出しで来場者にウザ絡みにかかるわけでもなく、
ただ画廊に在る、それだけ。
カッケ。(ほんとは多分ただ突っ立ってるだけじゃなくて作品の説明とかは求められるんだろうけど、それも乙だわな)
　そもそも、"作者や企画者が展覧会場へ直接赴くという行為"なんて、かなり限定的な事象を指したる"在廊"という単語が自分のためだけに用意されてる。それが痺れる。
　いっそ在廊をするためだけに個展を開きたい。ステージ脇からライブを見守る秋友康スタイルで、来場者を横目に腕組みしてにっこりウンウンと無意味に頷いていたい。
　でも、ガチの人からしたら、そんなのけしからん事この上ないんだろうな。芸術文化に対する愚弄そのものだものね。自尊心が服着た秋元康に見えてしまうんだろうなぁ。そんな事ないのにね。外野は黙ってようぜ。そういう凝り固まった主義思考が文化芸術発展の妨げになり得るのにね。ミイラ取りがミイラになるとはまさにこの事よな、片腹いたいわ！みんなもしよう、ブームにしよう、在廊。作品そっちのけで「在廊なうです！ザイアンドローです！なんちて！ギギギギギ！！」ってSNSで発信しよう。まじで日本終わるぜ。

知るものは言わず、言うものは知らず。

老子