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【定期的に不定期的なレビュー書く奴】ラ・リーガ 第4節 ソシエダ vs アトレティコ・マドリー

はじめに

こんにちは。
今回はソシエダvsアトレティコ・マドリーです。この試合を選んだ経緯としましてはツイッターを眺めてると何かと話題に上がってるアトレティコ、面白いと噂(主にHaruさん笑)のソシエダ、の対戦だからという何ともゆる〜い理由です。アトレティコは開幕戦の1試合だけ見たことがあり、その時は4312⇔235の可変システムをしてたのですが今回はどうなることやら。それでは参りましょう。

スタメン

スタメン

 ソシエダは433。前節イジャラメンディが怪我で離脱してしまったらしく、本来CBのスベルディアをアンカーで起用しています。レアルからレンタル中のウーデゴールをこのポジションで使ってくるあたり攻撃的なチームだということが伝わってきます。そして我らがナチョ・モンレアル。このタイミングでの移籍は少し悲しいけれど、ナチョには幸せなサッカー人生を送って欲しいと思います。

 対するアトレティコは442。元に戻ってました。可変システムや3バックなんかを見たかった気もしますが、最近のマイブームである442ゾーンディフェンスが見れるので良しとしましょう。ジョアン・フェリックスは1.5列目で比較的自由を与えられてるようです。(アトレティコのスタメンを図に起こすとき気持ちコンパクトめにしたくなるっていうあるある)

前半 ~左右非対称がもたらしたもの~

アトレティコのボール保持はこんな感じ。

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両SHが内に絞ってSBが高い位置に出て行くよくある形。ビルドアップはあまりポジションを変えないままのときもあればサウール、コケどちらかがCB間かCB脇に降りてボールを前進させる場面も見られました。前半の前半は前線4人による狭いスペースでのコンビネーションでチャンスを作れていましたが、試合が進むにつれて徐々に対応されていきます。アトレティコの攻撃はポジショナルというよりは日本代表のような中央合体に近かったです。この部分は開幕戦の戦い方とは大きな違いでした。

対するソシエダのボール保持。

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 まずは可変の仕組みから見ていきましょう。スタートはスベルディアによるサリーダ(CB間に降りる動き)です。そして空いたアンカーの位置にメリーノが入ります。これと同時に両SBは高い位置へ移動します。SBが上がってきたのでWGのオヤルサバルは内へ絞ることでひとまず可変は終了です。前半はこんな形でした。
ここで違和感を覚えた方は僕と話が合いそうです。笑 
そう、ポルトゥが移動してません。よく見たら左右非対称じゃねぇか!気持ちわりぃ!と思ったそこのあなた。今度ご飯でも行きましょう。笑
話を戻しましてこの試合の前半ポルトゥはそのまま右サイドでプレーすることが多かったです。その結果どうなったかというとポルトゥのいる右サイドで数的優位が生まれポルトゥはロディとの1対1に専念する事ができました(そして勝ててた)。それが前半終盤ソシエダがアトレティコを押し込めた要因だと考えます。逆に左サイドはナチョとオヤルサバルしかいないのであまり攻め込めませんでしたが。

しかし、スコアは動かず0-0で後半へ。

後半 ~可変システムからの巨大ロンド~

後半頭からアトレティコはレマルを下げてこの試合2人目のジョレンテを投入。そしてソシエダの可変にも修正が加えられます。

可変後半

前半は右サイドにそのままいたポルトゥがしっかり中に入ってイサクと2トップのような形になっていました。ハーフタイムに監督から言われたのでしょう。そしてこの修正によって配置が整理されアトレティコを押し込み続けることに成功します。キーとなるのはウーデゴール。オヤルサバルとともに"HS(ハーフスペース)のライン間"でボールを受け始めます(このエリアを表す言葉誰か考えて欲しい)。2人は狭いスペースでも息ができるので、自分に相手を引きつけてからパスをする事で味方に時間とスペースを与えることができます。特にウーデゴールは可変前後でポジションが変わらないこともあり、この位置で仕事をすることができていました。

流れを変えたいアトレティコはアンヘル・コレアをジョアン・フェリックスに替えて投入。この辺はCLとの兼ね合いもありそうです。

そんな中遂にソシエダがスコアを動きます。
ゾーン2(ピッチを横に3分割した際の真ん中)の左サイドでのパス交換でプレスを掻い潜り抜け出したメリーノがサイドを力強く持ち運びます。この形は今までなかったものなので、アトレティコは虚を衝かれた形に。
そのままゾーン3(ピッチを横に3分割した際の相手陣地側)に入ったところで中央でフリーのウーデゴールにパス。パスを受けたウーデゴールは利き足の左足側にボールを二度、三度動かしてからシュート。そのシュートがサヴィッチに当たってコースが変わりそのままゴールイン。オブラク一歩も動けず。

さらにその数分後、ソシエダが追加点を挙げます。右サイドの深い位置からのフリーキック。キッカーはウーデゴール。ファーに蹴ったボールをイサクが折り返し、それをオブラクが触るも手前に落としてしまう。そこに詰めたのはこの試合がソシエダデビュー戦となったナチョ・モンレアル!!!そういえばアーセナルでも謎の嗅覚でゴールを決めていたことを思い出しました。

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なおこのゴールの際、接触プレーでオブラクが続行不能に。ナチョのシュートを超至近距離で顔面に受けていたので心配です。代わりにアダンが入ります。

そんなこんなで2-0。ここからアトレティコが攻勢に出ます。

アト

アンヘル・コレアが前線に、コケが2列目に入ったことで崩しの起点が中央からサイドに変わりました。シメオネ初期のアトレティコに戻った感じがします。同サイドアタックとでも言うんですかね。サイドチェンジはあまりせずにサイドの深い位置を攻略しにいってました。その際アンヘル・コレアのパラレラがよく見られました。ここでひとつ参考文献。

そしてビトーロはどこにでも顔を出してボールをもらって展開する役割を担ってました。サウールもそれに合わせて動いていたので決まったポジションに居続けるという感じではなかったです。ビトーロが自由に動く分だけカウンターに脆くなってる感じもしました。

このような形で攻勢に出るアトレティコに対しソシエダは、ジョゼ、ヤヌザイ、そしてスルトゥサを投入し試合をクローズしにかかります。興味深かったのは殆ど可変しなくなってたことです。433のまま巨大ロンド(巨大ロンドがわからない人はLVG_botさんフォローしてください)を形成し、オープンな展開にならないような試合運びをしていました。終盤にはオーレの大合唱。流石スペインのチームだなと。

というわけで2-0でソシエダの勝利。

おわりに

アトレティコは開幕から続いてた連勝が3でストップするとともに今季初黒星という結果に。シメオネがボール保持のポジショナルを選ぶのか、はたまたボール非保持の442ブロックを選ぶのか。要注目。442⇔343の可変とかやればいいのにとか思ってしまいますがそんな簡単な話じゃないんでしょうきっと。
ソシエダとしては首位のチームに完勝した勢いそのままに勝ち点を積み上げられるのか見守っていきたいと思います。ナチョ頑張れー。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

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