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untitled 24

あの日から数十年間

僕の心は凍り付いたままだった

誰にも心を開くことなく

心を閉ざしたまま生きてきた


その間に女性から誘われることも何度かあった

好意を持たれているのは気付いていた

けれど凍ったままの心を溶かすことはなかった

好意に気付かないふりをしていた

時には相手の心を傷つけることもあった


誰も好きになりたくなかったし

誰も愛したくなかった


また失うのが怖かったから


でも

どうして今は違うのだろう

何が今までと違うのだろう

何が変わったのだろう

分からない


心境の変化に戸惑っている自分がいる

どうして君には心を開こうと思ったんだろう

他の女性と君はどこが違うんだろう

同じものが好きだという共通点を

最初に知ったからだろうか


人を好きになる気持ちなんて

とうの昔に捨ててしまっていたと思っていた

気が付けば君のことを想っている

どんな形でもいいから

君と繋がっていたいと想っている