畳川鷺々

たたみがわろろ、と読みます。 短歌やってる人(不人気)。 ほんとは小説書きたい人。 そ…

畳川鷺々

たたみがわろろ、と読みます。 短歌やってる人(不人気)。 ほんとは小説書きたい人。 それ以外でもうるさくするかも。

最近の記事

[散文詩] 血のあかに溺れる銀の在りありと

ぼくはぼくと抱き合ってキスしながら眠っているところを、父親に見つけられている、そしてなにか怒鳴られている、ちょうどその場面に目が覚めた。ぼくの唾液はとても甘く、しかし決しておいしいとは思えなくて、父親は、なんだなにをやっているどういうわけだこれは、なんだ、というような事をさけんでいたようだけど、怒気と混乱と興奮に支配されていて、なんだかよくわからなかった。怒っていること、混乱していること、興奮していること、それだけはわかった。ようやくぼくに跨がっているぼくが、ぼくとのキスをや

    • ネプリ「かりそめビーンズ」を読んだ畳川

      長い前置き 斎藤君さんと石村まいさんのネプリ『かりそめビーンズ』を読みました。 お二方ともに短編小説と短歌の10首連作を発表していて、質・ボリュームともにとても満足のいくネプリでした。twitterで感想を簡単に伝えてもよかったのかもしれませんが、個人的にもしっかりと文章に残しておきたかったのでnoteの記事にしてみます。 ネプリの発行期間は残念ながら終わっていますが、斎藤君さんが太っ腹にもtwitterでPDFを公開してくださっています。 さて、テーマは「異

      • 短歌と畳川鷺々とかいう変な名前のひと

        おれは決してヒーローじゃないからきみを胃腸炎から救えやしない 短歌はおもしろい。いや、冒頭にあげた短歌がおもしろいかどうかは別として、いや、そこはおもしろいの持ってくる流れだろ、と思うのだが、自分にとっておもしろい短歌でもこの文章を読んでくれている方にとっておもしろいかどうかはわからない。実際この短歌はわたしは相当おもしろいと思っている。そして読んでくれている方は、おそらくたいしておもしろいと感じてはいないだろう。難儀だ。 話が逸れてしまったが、短歌はおもしろい。twit

      [散文詩] 血のあかに溺れる銀の在りありと