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幼かった頃の記憶 ~迷子~
今日も変な夢を見たが、昨日の夢の続きは見ることができなかった。
テレワークだったので、少し昼寝もしてみたがだめだった。
夢の続きを書きたかったのに、残念。
代わりに昔の記憶について書くことにする。
最近、昔のことをよく思い出す。
noteの世界で、いろんな方の、いろんなジャンルの記事を読むようになり、脳が刺激を受けているせいだろうか。
引き出された幼少期の記憶
あれは、小学1年生の頃だったろうか。
両親と3人、父の運転する車でダイエーへ買い物に出かけた時のことだった。
そのダイエーは4階建て。
1階は食品売り場、2階は衣類などの売り場。
3階と4階は何だったかは、覚えていない。
記憶の中の幼い私はダイエーの2Fにいる。
何をしに行ったか思い出せないが、幼い私は母親にこう言い放った。
つまんない、先に帰る!
ダイエーまでは、電車で1駅の距離。
母とよく、バスや、自転車の後ろに乗って買い物へ出かけた。
時には歩いて行くこともあった。
1人で行ったことも、帰ったこともない。
しかし、この時は1人で家に帰る自信があった。
ダイエーの近くには病院があり、亡くなるまで入院していたおじいちゃんのお見舞いによく行っていた。
そういえば、幼稚園児の時に入院したこともあったな。
何度も往復したことのある道。
家までの帰り道はわかる。
問題はない。
しかし問題は別のところにあった
幼い私は母に先に帰ると告げ、2階エスカレーターまで1人移動した。
問題はそこで起きた。
このエスカレーター、登りしかないやん!
何度も来たことがあるダイエー。
何度も、2Fから1Fへ降りたことがある。
なのに、この時はエスカレーターで降りることしか頭になかった。
冷静に考えればわかったはず。
1階へ降りるには、別の場所にある階段を使う必要があることを。
それに、1Fへ降りる広い階段の途中に設置された自動販売機で、よくトミカのミニカーを買ってもらっていたではないか!
幼い私は、そんなことをすっかり忘れて、この登りエスカレーターからどうやって1階に降りようかと、そればかり必死になって考えていた。
逆走して駆け降りるか
エスカレーターの逆走、子供の頃よくやった。
楽しい思い出。
それは余計なお世話?
登りエスカレーターの前で立ち尽くしていると、登りエスカレーターの先にある靴屋のお姉さんが声をかけてきた。
ぼく、どうしたの?
幼い私はずっと口を閉ざしていた。
恥ずかしがり屋さんだったのだ。
迷子かな?
ずっと黙り込んでいる私を心配ながら、声をかけてくれる靴屋の優しいお姉さん。
迷子じゃない
幼い私は心の中でつぶやいた。
お家はどこ?
お名前は?
お姉さんに質問されるがまま、ぼそぼそと答える。
しばらくして、お姉さんは電話帳を開き、家に電話をかける。
電話はすぐに繋がった。
両親はすでに車で家に戻っていた。
電車で1駅の距離とはいえ、どれだけエスカレーター前で立ち尽くしていたのだろうか。
しばらくして、両親が再び車でダイエーにやってきた。
そして、母が2階の靴屋へ迎えにきてしまった。
こうして、幼い私は迷子確定となった。
なんや、家に帰ったらあんたおらんし
まだここにおったんか
とかなんとか、母は幼い私に声をかける。
さほど心配はしていなかったと記憶している。
私には、4つ上の兄がいる。
兄がまだ赤ちゃんの頃、母はトイレに行った際、ベビーカーに乗せた兄をトイレに置き去りのまま、すっかり忘れて家に1人帰ったことがある。
なかなかの強者である。
それに比べれば、今回の件は対したことではない。
当時の私は恥ずかしがり屋。
1階に降りたい
このひと言を口にすればすんだ話。
幼かった私は、優しいお姉さんに対して心の中でこう思った。
1人で帰れたのに!
幼い頃の私は、恥ずかしがり屋のくせにクソ生意気なガキだった。
今、この場を借りて改めてお礼を言いたい。
お姉さん、ありがとう!
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