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不老不死であることの恐怖

「千世」さんの記事で、「裏閻魔」という本が紹介されていたので、気になり図書館で全3巻借りてみた。

第1巻を読了。
読むほどに引き込まれる。
続きが気になる!

手に禁忌とされる「鬼込め」という彫り物を施し、人生を制御する。
その中の1つが、不老不死。

20歳の姿のまま、化け物のごとく老いない「閻魔」。
人間らしく老いながら、歳を重ねていく、身近な者たち。

不老不死を施された、主人公「閻魔」を中心に繰り広げられる物語。

不老不死について気になったので、ここに書くことにする。

本について気になる方は、「千世」さんの記事をご覧くださいませ。

印象に残った一文(身近な者、医師である奈津の心の声)

死なない病気を治すと死んでしまう。厄介極まりない病人だ。
中村ふみ『裏閻魔』(エイ出版社、2011年) 314頁より引用

治したくとも手がつけられない、まったく厄介な、不治の病である。

不老不死であるということの恐怖

不老不死の作品として、すぐに思い出すのは「人魚の森」と「火の鳥」。
キャラクターだけでいえば「ジョジョの奇妙な冒険(第二部)」に出てくる「カーズ」。

もしも、自分が不老不死になったらどうだろう。
考えてみると、恐ろしい。

不老不死になったら、心はどのように成長するのだろうか。

老いるからこそ図れるコミュニケーションがある
命に限りがあるからこそ、自分ごととして、命の尊さをより感じることができると思う
共に老いるからこそ、共有できる価値があると思う

有限の命であるからこそ、ありがたさ、大切さをより感じることができるのではないだろうか。

もしも、不老不死で、数百年生きている人がこれを聞いたら、

何を青臭い

という声が聞こえてきそうだ。

無限であるからこそ、超越した何かを得ることができるかも知れない。
そう考えると、不老不死に興味がわいてくる。

しかし、極限状態の苦痛が無限に続くとしたらどうだろうか。
ジョジョのカーズのように、身動きが取れず、永遠に宇宙を彷徨うことなどになったら。
地獄としか思えない。

永遠に、答えに辿り着けない問題があったらどうだろうか、永遠にモヤモヤし続け、気が狂いそうだ。

10代、20代の時に考えた不老不死は憧れでしかなかった。
40代になった今でも、いつまでも若く、長生きしたいとは思う。

しかし、歳を重ねるごとに、永遠の命を得るというのは、恐怖だな感じるようになってきた。
よほどの覚悟が必要だ。

私は、有限の命を楽しみたい

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Procreateというアプリで、描いてみた。
私が感じるままに描いた、不老不死のイメージ。

文章にするのもそうだが、イメージにするのもなかなか難しい。

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