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そもそも歌を作り始めたのは・・・その10 渋谷のアパート時代
僕の学生生活は、渋谷区と言いながら新宿に近いアパートで始まった。
さすがに、エレキをかき鳴らすわけにはいかない環境なので、お茶の水の楽器店街へ行って、ヤマハのフォークギターを買ってきた。
実家には、何本かアコギを持ってはいたけど、それほど真面目に弾いたことはなかったので、見た目重視のギターばかり。
今回は、アパートで、地味に弾くのに適したギターを探して買った。
それと、ヤマハのミニ鍵盤のキーボード。
どうしても、ピアノの弾き語り的な曲も作りたかったから。
さて、学生生活の最初の頃は、高校生の延長で、バッキングを録音して、それに合わせてひたすらアドリブを弾いて遊んでいるような毎日。
「歌」を作ろうというほどのモチベーションはなかったかな。
バンド活動をする気もなかったし。
だけど、ある女性から付き合ってほしいと言われ、特に付き合う気にもならなかったのに、「あなたの気持ちがわからない」とフラれた内容の手紙をもらった。
「なぜ?」
「いつ付き合ったっけ?」
疑問だらけだったのだが、そこで彼女の「妄想だらけ」としか思えないような、彼女自身を美化しまくった「創作手紙」に触発され、「あれ、これほとんどこのまま歌詞になるじゃん!」みたいな感じに・・・。
手紙を読みながら、メロディーも浮かんできて、口ずさみながら大学ノートに手直ししながら書き写して、コード進行を書き込んだのが、記念すべき大学時代の1曲目。
勝手に付き合ってと言っておいて、勝手にフッた女性に対するリベンジ(?)みたいなことから始まった曲作りなんだな。
ああ、こうやって「歌」って作ればいいんだ、って、コツをつかんだら、量産体制。
やはり、音楽好きの友人が何人かいて、作っては聴かせ、評価してもらって、また作っての繰り返しで、何曲も作った。
その間、詩を書いたから曲をつけてと頼まれて、曲だけ書いたこともあったり。
基本は、アドリブができたことなのかなあ。
イメージが湧けば、メロディが浮かぶ。
イメージを文字にするのは当時は得意だったし、妄想癖は手紙の彼女に劣らないくらいあったと思う。空想癖かな。
だから、なんかきっかけがあれば、歌が1曲かけたという時期が、あの渋谷のアパート時代かなあ。
<続く>
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