DMSR(デュアルモメンタム・セクターローテーション)のレバレッジ化を検討しながら上場廃止のリスクに備える
1倍のDMSR(デュアルモメンタム・セクターローテーション)
DMSR(デュアルモメンタム・セクターローテーション)は「ウォール街のモメンタムウォーカー」で紹介されたデュアルモメンタムです。今回はこのデュアルモメンタムを考察していきます。
まずはおさらい
詳細は上記の本を参照していただくとして、具体的な手法は以下です。
モーニングスターなどで行われているように米国市場のセクターごとにETFがあるので、その相対モメンタムを求める。ちなみに現在は11セクターあります。
相対モメンタムのパフォーマンスが上位のものから規定数だけ選び均等加重で保有する。(例えば上位4銘柄とすれば、11セクターの内、上位4セクターを25%ずつ保有します)
ただし、絶対モメンタムとして米国株が下落局面であれば全て退避アセットである投資適格債券へ切り替える。
上記のルールをさっそくPortfolio Visualizerへぶち込みます。なお、いつも通りですが、バックテストの期間をより長くとる為に退避アセットは $AGG iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETFではなく、 $VBMFX バンガード・トータル債券市場インデックス・ファンドを採用しました。
https://www.portfoliovisualizer.com/tactical-asset-allocation-model?s=y&sl=3VTkOceVLZYYr0SMeGtWUn
そう悪くないバックテストが出来上がりました。それでは次節で早速レバレッジ化を試みたいと思います。
レバレッジ化
それではレバレッジETFを用いてバックテストを行います。1倍ETFに対するレバレッジETFは以下のようになります。
XLB → MATL
XLE → ERX
XLF → FAS
XLI → DUSL
XLK → TECL
XLP → NEED
XLU → UTSL
XLV → CURE
XLY → WANT
これをPortfolio Visualizerへぶち込みます。
が、悲しいお知らせです。 $NEED なんてねーよと怒られてしまいました。勘のいい方ならお気付きですが、 $NEED と $MATL は上場廃止の憂き目にあいました。。。
上場廃止のリスクに備える
レバレッジETFは1倍ETFよりも上場廃止のリスクが高いですが、1倍ETFであってもその確率は0ではなく、「全世界株式インデックス VT に全つっぱ」などはあまり褒められたものではない、と個人的には思います。
なので、私は異なる戦略を全て異なるETFで運用するという手法を取っています。以下の3つのポートフォリオは全て異なるETFで構成されています。 $SPXL と $UPRO という同じ指数に対するETFの重複もありません。
個人的な信頼度で行けば移動平均線戦略ですが(一番単純かつ板がある)、上記のリスクを考えて合計で3つの戦略を並行稼働させています。特にあえて違和感のある3を入れているのはそういうことです。終わり。
おまけ
日本の証券会社では購入出来ないのですが、ProShares版のレバレッジDMSRを置いておきます。結局は買えないので絵に描いた餅ですし、手数の割には対して儲かってないので、これなら指数のレバレッジETFをそのままトレードする方がマシでしょう。
https://www.portfoliovisualizer.com/tactical-asset-allocation-model?s=y&sl=rUnKJIzFJdy6B3WrZO3Pv
今度こそこのnoteは終わり。
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