Tyler

'02 / 遺言と韓国生活情報

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最近の記事

爪先の語らない美しさと

随分と久々にネイルをした。夏らしい空と海をイメージした露草色のシングルカラーである。昨今の技術の進化はその勢いを止めることなく、爪先まで包む。私が小さい頃は、母親のマニキュアをつけて遊んだが、今はUVで硬化させるジェルネイルが主流だそうだ。 女性の爪先を彩るものとして親しまれてきたそれは、近年性別にとらわれず、男性も楽しむようになって久しい。ファッションの多様性は素晴らしい。好きなものを纏い、好きな振る舞いをすることはストレスフリーな社会を形成し、優しい世界への1歩であると

    • 刺青を入れる意味、又は感情

      刺青を入れている人を見てどんなイメージを持つだろうか。1993年に発掘されたアルタイ王女のミイラの体にも刻まれていたその芸術は21世紀の今でも、カルチャーとして世界に広く浸透している。それは時に権威を示す象徴として、身分を表す記号として、罪を犯したものへの罰としてそして今、ファッションの一部として歴史を遂げている。 かくいう私も、刺青が入っている。自身の体の上の人工的な黒を紀元前の歴史に奏でるつもりも、ましてや芸術を名乗るつもりも毛頭ない。しかしここまで長い歴史を持つ刺青と

      • ルッキズムを批判しながら、私はこれからもルッキズムに責め苛まれる

        私はルッキズムが嫌いだ、果物の表皮のような容姿をさらっても人の本質は何ら知ることができない。どれだけ色艶の良い橙も、中身は美味しくないかも知れないのだ。反対に、どれだけ美味しそうなメロンも、熟れすぎて腐っているかもしれない。 しかし私は整形をした、ニキビケアの化粧品に何万ものお金を使い、美容外科に通う。これは私が世間一般の美しさに囚われ、そのスタンダードより上にいようと願うから。 ルッキズムとはなんなのか、美しさとはなんなのか、信念と相反する生き方をすることは罪なのか。そ

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