2022.10.12 音のキズその後  (旧9.17)

  オルガニート・オルゴールですが メーカーにて最近製作されるムーブメントは全数に音のキズがあることは以前から述べていました。 キズとは音に“チッ”というような異音が入ることです。 低音側のラの音かその前後に生じます。 全数が同じ箇所で異音が出ますので明らかにくし歯の製造上の問題 あるいはもっと基本的な構造設計上の問題であると認識しています。 色々やってみているのはずっとここにも書いてきましたが決定的な解決策がないまま来ています。 この異音はくし歯を爪が弾く際にそのリリースの瞬間に発生します。 大抵はくし歯先端の研磨が粗いことが原因であると思っていますが 先端に微小なキズがあるのかもしれません。 先端を磨いて対処しようとずっと頑張ってきましたが どうもうまく治りません。 先日までの製作過程では 思い切ってくし歯を振動する方向に少し変形させてみるという あまりやりたくない いわば“禁じ手”を使ってみました。 すると案外大きな効果があるように感じました。 もう少し事例を積み重ねないとわかりませんが 効果がありそうならジグでも作って追加工を定式化してみようかとも思っています。 この音のキズは全個体にあるのでオルガニート・オルゴールの品位を傷つける厄介な大問題です。

この投稿記事は 音のキャンバスホームページ のぶつくさたっこまんという日記のコーナーに投稿しているものを転載しています。

http://www.01.246.ne.jp/~ttha

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