2021.11.19  オルフェウスに宇宙律 (旧10.15)

  ずいぶん久しぶりにサンキョーさんの高級シリンダーオルゴールであるオルフェウスに調律を施すオーダーを頂いています。 今回はオルフェウスには史上初めて宇宙律を施すことになるのですが 元々の調性が嬰ヘ長調でした。 シャープ6つの調です。 この調で宇宙律がまともにハーモナイズするのだろうか? いちど33弁のオルガニートで曲を再現してみて嬰へ調で演奏してみないといけません。 宇宙律は元々の主調がイ長調ですので かなりきついかもしれません。 宇宙律も含むいわゆる純正律は不均等音律といって音同士の音程が均一ではありませんので選ぶ調性によってハーモニーの雰囲気が大きく変わります。 通常の単なる純正律でしたら単純に嬰へ長調で純正音程にとっていけばいいので簡単なのですが 宇宙律はその絶対音自体が意味を持っていますので 採用する調性によってハーモナイズの様子が大きく影響されます。 安直に調律を施してしまうとダメだったときに元に戻すことはできませんので慎重に検討していこうと思います。 たかが調律作業ですが なかなか奥の深いことです。

この投稿記事は 音のキャンバスホームページ のぶつくさたっこまんという日記のコーナーに投稿しているものを転載しています。

http://www.01.246.ne.jp/~ttha

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