2022.8.27 粘性の高いオイル (旧8.1)

  オルガニート・オルゴールを製作し続けてきて 未だに引きずっている問題が“音のキズ”問題です。“接触恩”とか“ピチ音”などといわれることもあるようです。 オルガニート・オルゴールのムーブメントの場合、低音側のソ、ラの音、つまり下から数えて5番目か6番目くらいの弁を弾くと“ジッ”というような異音がする現象です。 全個体にこの現象がありますのでこのムーブメントの本質的な問題だと認識しています。 実は最近修理していたオルガニート・オルゴールのムーブメントについてこの問題のあたりの弁位置の爪車周辺にかなり粘性の高いオイル というよりグリスを散布してあるケースがありました。 長期間経過する内に固着してしまって爪車がスムーズに回らなくなっていました。 修理ではこの固着グリスを取り去る作業をしました。 疑問点は「なんでこんなところに粘性高いグリスなど散布したのか?」ということになります。 場所がちょうど音のキズがある場所と一致しますので もしかしたらこのキズ対策だったのではなかろうか??という推測をしています。 施したのはサードパーティーではなくメーカー自身だと思われますので、30年以上昔からこの問題の対策が色々なされていたということが推察されます。 問題解決への糸口になるかもしれませんので 実験してみたいと思っています。 但し固着してしまう鉱物系グリスでは不適当ですので 固化しにくい植物性のオイルでやってみるつもりです。 良い結果が出るといいと思います。 オルガニートはオイルマシンであると私は思っています。 適切なオイルによる潤滑が命です。

この投稿記事は 音のキャンバスホームページ のぶつくさたっこまんという日記のコーナーに投稿しているものを転載しています。

http://www.01.246.ne.jp/~ttha

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