2021.7.8 フィニッシュは磨き  (旧5.29)

    響箱の仕上げはなんといっても磨きです。 蜜蝋ワックスのついた布で強く吹き込むように磨きます。 これにより表面がキュッと引き締まります。 これが案外音の良し悪しにも効いているように思います。 なによりも"手をかける"ことの重要性です。 なんでも型入れして短時間で大量に作るのがモノ作り世界の主流となっている昨今ですが ひとつひとつ手をかける 手間ひまをかける という当たり前のことを実感するときです。 そんなに高級なものを作っているつもりはなくとも 心を込めることは出来ます。 音はそういうプロセスを時間軸上に凝縮した精のようなもの。 手回しオルゴール演奏時にそれは一気に弾け出します。 そんな想像をしながらの製作はまた楽しいものです。 そんなこともあり、ご注文頂いてから出荷までには一定の時間は必ず頂戴するようにしています。 急いで急げないことはありませんが こういった"手間"の部分を省略することは避けたいからです。

この投稿記事は 音のキャンバスホームページ のぶつくさたっこまんという日記のコーナーに投稿しているものを転載しています。

http://www.01.246.ne.jp/~ttha/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?