郷土料理としてのイタリアンを提供したい『wine and Kitchen S』

wine and Kitchen S


オーナーこだわりのオシャレな内装

 カバンストリートを最後まで歩いた先にひっそりとたたずむお店、看板もなく、どこか大人な雰囲気を醸し出すここは、『wine and Kitchen S(エッセ)』という本格的なイタリアンとワインを提供するレストランです。中に入ると、気さくなオーナーが出迎えてくれました。
 そんなエッセさんは、イタリアンやワインに対する強いこだわりを感じられるお店でした。今回はその一部を紹介します。

既製品はほぼ使わない、地元の食材を使ったこだわりの手作り

メニュー:前菜の盛り合わせ
左下のライスコロッケは、ナイトマーケットで販売される一品です。

 まずはお店の特徴を聞いてみました。特に印象的だったのは、とにかく手作りにこだわっているところです。その上で、但馬地域の食材をふんだんに使っています。
 「せっかくレストランで食事をするなら、お腹を満たすだけじゃないプラスαの要素で非日常を提供したい」、「家庭では楽しめないことをお金に変えてもらっている」という意識から手間ひまかけた手作りにこだわっているそうです。そのため、お客さんからのリクエストには、材料さえあれば全力で応えると話されていました。
 このようにこだわり抜かれた手作りから提供される料理は、まさに非日常と言えるでしょう。

おすすめは ”ポテトフライ”

無農薬の新じゃがを、丁寧に調理し、自家製のケチャップを添えて提供されます。

 オーナーは、お客さんからおすすめは何ですかと聞かれたら、決まって「ポテトフライです。」と返します。意外な答えに思わず笑ってしまうお客さんもいるらしいですが、このポテトフライは、オーナーが本気でおすすめする一品です。
 実際に食べてみましたが、ザクザク食感とほくほくのいもの食感を、酸味の効いたケチャップで食べると、これまで食べたことの無い、本物のポテトフライに出会えたような気がしました。他では絶対に味わえないと自信を持って言えます。

お店のワインは「自然派」

左がオレンジワインで右が白ワインです。

 エッセさんで出されるワインは「自然派」を主に取り扱っています。自然派とはできるだけ添加物を削減したワインのことで、現地の人が丹精込めて作ったものを仕入れています。中には日本に入荷されたらすぐに売り切れてしますようなワインもあり、オーナーが独自のルートで入手することもあると話されていました。ここでも、オーナーの手作りへのこだわりが垣間見えます。
 そんなワインを、常に10種類以上揃えており、しかもワインに合わせてグラスも変えるという徹底ぶり。お客さんのこんなワインが飲みたいというリクエストにオーナーが気さくに応えてくれます。ワインの知識がなくても気軽に注文できました。

イタリア人がイタリアンといえるものを

 ここまでの取材でオーナーのイタリアンへの強いこだわりをとにかく感じました。そして、それを表すものとして、こんな言葉をくれました。
”但馬の食材を使い、その素材の味を活かした「郷土料理としての」イタリアンを出したい。”
 郷土料理という言葉を使うのは、本来現地でしか食べられないような味を提供すること、イタリア人がイタリアで食べる料理を提供することに対するオーナーの自信の表れだと感じました。

そんなエッセさんがナイトマーケットで出品するのは「ライスコロッケ」。イタリアのなかでもシチリアの郷土料理だそうです。オーナーと仲良くなり、楽しませてくれればなにかサービスがあるかも、とオーナー自ら話されていました(笑)。ぜひ、実際にオーナーに会って、その凄まじいこだわりを体感してみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?