Skeleton In The Closet
誰にも見えないようにしていた。
誰にも見せないようにしていた。
大して大事にしているわけでもない。
寧ろ適うならさっさと捨ててしまいたかった物だ。
そんなものを自分以外の目につかないところで、
どうしようと言うつもりなのか。
煮え切らず、燃えず、溶けきれず、割り切れず。
処分のしように困る中途半端な心持ちを、
何処まで引きずって持っていくつもりだろうか。
そもそもこいつの扱い方がわからない理由が
自分にあるというのも重々承知の上だ。
素直さを取るか、安寧を取るか。
其処で揺らいでしまい安寧に走った今、
嘗て焔をあげ何より大事にしていた燃えカスを、
今更どうしようかとは考えられない。
自分以外が見れば固執・後悔としか映らない。
そんな残滓でも、自分が周りを照らす動力になれた、
周りが自分に触発されてその場を照らしだした証左という
肩書を賜れば、いくらでも価値は高騰する。
この価値が分かるのは、自分だけでいい。
明るみに晒されなくとも。
「お蔵入りだ」と笑うやつがいてもいい。
それが私の、胸にしまった内密。
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