「ルバイヤート」オマル・ハイヤーム

あることはみんな天の書に記されて、

人の所業を書き入れる筆もくたびれて、

さだめは太初からすっかりさだまっているのに、

何になるかよ、悲しんだとてつとめたとて!

***

一滴の水だったものは海に注ぐ。

一握の塵だったものは土にかえる。

この世に来てまた立ち去るお前の姿は

一匹の蠅 

風とともに来て風とともに去る。

***

愛しい友よ、いつかまた相会うことがあってくれ、

酌み交わす酒にはおれを偲んでくれ。

おれのいた座にもし盃がめぐって来たら、

地に傾けてその酒をおれに注いでくれ。


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