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こどもはやっぱりすごいや!と思った話

日々の通勤退勤時間、休日の車の中、飲んだくれている家の中、Spotifyを愛用しているのですが、なかでもpodcastが好きで、定期的に聴いてる番組がいくつかあります。
そのうちの一つが「ゆる言語学ラジオ」です。
だいたい火曜日と土曜日に更新されるのだけど、本日配信された内容が「JAPAN AKACHAN’S MISTAKE AWARDS(言語習得過程の幼児の言い間違いを愛し、評する内容)」というもので、もうほんと、詩性にあふれていて、すごいからみんなにも聴いてほしいって思ったんでした。


赤ちゃん(幼児)の言い間違いについては少し前に連載が組まれていて、その回で紹介されていた

子どもの言い間違いは、おばかさんどころか、人間という生き物が持つ、自由に、そして無限に新しい知識を創造する力を端的に表しているのです。

という今井むつみ先生の言葉が非常に印象的でした。赤ちゃんは自分の今現在持っている情報を駆使して新たに接する言葉を理解しようとしているとのこと。すげえや。

よくありがちな言い間違いとして「死ぬ」を「しむ」と言い間違う、ということが挙げられていたのですが、それもナ行五段活用の動詞が標準語では現在「しぬ」しかないため、圧倒的に多いマ行五段活用(読む、産む、休むなど)から類推して「死ぬ」を「しむ」と認識してしまう、とのことでした。赤ちゃんさんすげえ……!

これについては以前文フリでゲットした長井めもさん、カラスノさん、あきやまさん(奥付の名前掲載順)の「苗」という歌集の中のカラスノさんのエッセイに上記の活用についての内容があり、そのエッセイがはちゃめちゃに良かったのとエッセイ中の短歌がはちゃめちゃに良くて、あらためて読み返してちょっと泣きました。

「しむ?」と訊くきみは死をまだ知らなくていつかわたしが告げるそのとき/カラスノ(「苗 第一歌集」2021より引用)

もうほんとこれって愛すぎませんか!?すてきです……!

育児詠、自分ではどうしてもにごったものしかできないことが多く、他の方のを拝見して昇華する日々です……いろんな方がつくられるいろんな育児詠、本当にありがとうございますというきもち。


今日の季語:伽羅蕗
にくしみを煮詰めたら伽羅蕗の色

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