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和紙を丸く切る

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和紙を切る時 カッターやハサミを使うと真っ直ぐ切れます。
喰い裂き(水切り)すると上記の写真のように毛羽が出て和紙特有の味わいになります。
お客様からのご依頼で今回は丸く切ってみました。

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まずは切りたいところに水をつけます。
今回は竹ヘラを使ってます。
小筆でもいいのですが、水の染み込みが多すぎるとガタガタに切れちゃいます。
竹ヘラがない時は 焼き鳥用の竹串もオッケー👌
目打ちを使ってまず切りたいところに折れ目をつけて小筆でほんの少しづつ水を差すという方法もあるかな。
要するにつけすぎないことです。

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引っ張って裂きます。
紙によって毛羽の長さが違います。
一般に楮(コウゾ)紙は長く、三椏(ミツマタ)は短いです。
これは紙の強さ、また墨などを使って字や絵を描く時の滲み具合の違いにも影響します。
繊維の長い材料の楮紙は強くて滲みやすい。三椏紙は楮紙ほど強くないけど滲みにくく仮名文字など細い線を綺麗に書くときには有効です。
滲み止めの工夫、加工のやり方があるので、強い楮紙や、麻紙(まし)に滲み止めして使う書家さん絵描きさん 一般的にたくさんいらっしゃいます。
楮紙も何年か寝かせれば滲みにくい紙になります。
和紙は奥が深いです。

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切れました。
これで完成。トップ画像にあるように、今回は太鼓に合わせてまるくきりました。ものに合わせて自由自在に喰い裂きできます。
応用編として例えばお茶室の入り口

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かまぼこ型の丸い入り口に和紙を貼る時は丸く切って正面から貼り、潜るところの天井部分は別に切ってカドで貼り合わせるのです。
わかりにくい説明で申し訳ございません。

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もちろん喰い裂き。
真っ直ぐ切るには

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修復師さんのサイトから写真頂いてきました。
喰い裂きにしておくと貼ったところに段差ができなくて角(カド)で継ぎ合わせるとほぼどこでついだかわからなくなります。

覚えておくと便利です🐱

今日は和紙を喰い裂きで丸く切るやり方のご紹介でした。

良き週末をお過ごしください❤️

    〒700-0822 岡山市北区 表町1-2-36  わがみやうめだ
                               梅田剛嗣  電話 086ー231ー3371 


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