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今から始めたデモンズソウル

コロナ自粛期間中に「ダークソウル2(以下、ダクソ2)」にハマって以来、ダークソウル(以下、ダクソ1)デモンズソウルとプレイしてきました。ダクソ1と2の相違点に関しては前回まとめましたが、今回はデモンズとダクソについて感想を。

まず意外だったのが「ソニー・コンピュータエンタテインメント」が最初のクレジットだったこと。ブランドの顔を務めたわけです。以降のダークソウルは開発元のフロムソフトウェアが販売元でもあります。ここの違いは大きく感じました。印象としてはソニー販売であるデモンズのほうが世界観としてはクリアでライト、そして非常にシステムバランスが良いです。ゲームも含めアプリケーションの開発費の殆どは人件費であり、いうなればテストプレイ工数とも言えます。私の印象では明らかにデモンズのほうがテストされている雰囲気がありました。あと「ソニー=プレイステーション」ということでファイナルファンタジーをトルネコ風なアクションに落とし込みたかった印象も感じます。MPや回復の草なんてその名残ではないでしょうか。

デモンズソウルのUIは流石の一言です。ダクソ2までプレイしましたが、重要なポイントは既に出来上がっていました。ここは評価通り。そして一つ重要な違いがデモンズとダクソにあります。「所持重量」です。実況プレイヤーから基本的に「不評」であるからして、そのひょうをまともに受けて外したのでしょうが、私はむしろこの仕組を評価しています。この所持重量はアイテムの所持に制限をつけるもので、最もネックになるのはアイテムを集めにフィールドに出て、レアアイテムが見つかっても持って帰れない時があるってことです。事前にしっかり計画して準備して(アイテムを預けて)出かけないと大変なことになるわけです。ちなみに預けた強化アイテムは所持していなくても使えます。なので、出かける戦略性以外のストレスはありません。よくできているなと思う一番のポイントでした。プレイヤーにこのような制限を与えることで、プレイの幅が広がるものです。

聞いてみると、デモンズソウルはもともと宣伝も殆ど打っていなくて、徐々に評価が高まり、最終的には賞を受賞するという遅咲きのゲームだったと聞いています。その評価が高まる前から一部のハードユーザーが「続編希望」をフロムに出し、そこからダークソウルが生まれたという話だそうです。このへんはソニーとフロムの利害戦略はあるでしょうけど、ダークソウルはヘビーユーザー向けで「戦闘にしか興味ないプレイヤー」に向けられていることは、比較するとよくわかります。また、フロムが開発するアーマード・コアを見ても、ゲーム玄人向けで、戦闘の面白さに特化しており、ダンジョンを探索するというシーンはありません。フロムという会社自体がそういう期待を持たれており、そういうゲームを派出する会社ということが伺えます。

一方、ソニーはファイナルファンタジーもそうですが、総合的なエンターテイメントを求めるでしょうから、戦闘特化というわけには行きません。また、あれだけデカデカとクレジットを載せていると深く事情を知らないPS3初期のライトユーザーはデモンズソウルをソニーのゲームと思っていたかもしれません。任天堂だってHAL研究所やRARE社がソフトを開発していますが、任天堂でブランドされるのと同じです。なのでソニーにとってはもっと幅広いユーザーを獲得したい意思があったのでしょう。その後は何故か手を引いてしまいます。

その後ダークソウル2が販売されますが、こちらもダークソウル1ファンからは評価が低いです。いろいろ評価ポイントはありますが「スタミナ管理の難しさ」「装備品の耐久の弱さ」「指輪装備の多さ」など挙げられますが、私にとって評価はさておき「デモンズソウルに戻したかった」という意図が感じられるゲームでした。特に装備品の耐久や指輪装備ですが、とにかくダンジョンを探してアイテムを見つけて「いろいろ装備する楽しさ」を求めていたのは明らかで、これは翻ると「ダンジョン探索させたいゲーム」であったと言えます。篝火の移動システムもデモンズの要石移動システムとよく似ています。中継地点への移動にストレスがないのです。また回復手段にしても、ダクソ2はエスト瓶に頼らない運用が求められますが、そのおかげで序盤は購入可能なアイテムで回復します。ここもデモンズとよく似ており、戦略の考え方にも影響します。

結局デモンズソウルという遅咲きの傑作が評価されたときにはヘビーユーザーしか残らなくなり、ダークソウル1ではヘビーユーザー向けに開発して尖りすぎたため、ダークソウル2ではプロデューサーを変えて原点回帰を企むも、既に残っていたのはヘビーユーザーだけだったのでやっぱり不評、という時間軸でしょう。ダークソウル3はどのようなゲームか知りませんが、PS5でリメイクされるというデモンズソウルには期待しています。全く同じコピーでロード時間が削減されるだけで良いゲームになると思います。

今丁度デモンズソウルの1周目を脳筋でプレイしているので、2周めは魔法剣士っぽいプレイしてみようかと思っています。



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