プロテイン(タンパク質)とアミノ酸

プロテインはタンパク質のことですが、アミノ酸はこのタンパク質が消化され分子レベルを小さくしたたものです。

栄養の大半は小腸から吸収されますが、吸収される栄養素はある一定の分子サイズ以下のものに限ります。

タンパク質の場合は、アミノ酸やアミノ酸がいくつか繋がった状態のペプチドという形で吸収されます。

つまり、タンパク質はタンパク質のまま吸収されるわけではありません。一旦、アミノ酸レベルまで分子サイズを小さくして吸収し体内で新たに再合成されます。

コラーゲンもタンパク質の一種ですから消化してアミノ酸またはペプチドになって吸収され体内で再合成されます。

コラーゲンを摂っても翌朝、すぐにモチモチ肌なったなんて言われることもありますが、それはコラーゲンの働きではなく脂質や水分の影響です。

コラーゲンが翌日には消化、吸収、再合成されるわけがないのですから。タンパク質は消化するだけで数時間かかります。

また、消化酵素の原材料になるのがタンパク質ですが、タンパク質を消化・吸収するには消化酵素が必要になるというパラドックスがあります。

タンパク質と消化酵素のバランスがとても重要になっています。

消化酵素が不足している状態でタンパク質を摂取すると不消化物となり腸内環境が悪化して血液を汚してしまいますし、タンパク質を摂らないと新たな消化酵素の原材料が手に入らないことになります。

血液が汚れるというのは、血液の酸塩基バランスやルローと呼ばれる赤血球がくっついてしまっている状態を言います。その他にも血液に不要などが成分が現れている状態です。

これは『実際の血液を顕微鏡で見る』検査にて確かめることができます。

私は20年ほど前にこの検査を受けたことがあるのでかなり前から存在する検査方法です。

実際に視覚的に自分の状態がわかるので体験して見るのも良いかと思います。

さて、タンパク質とアミノ酸の話しに戻ります。
アミノ酸には必須アミノ酸と非必須アミノ酸があります。ただ、この呼び方は大きな誤解を生みます。

必須アミノ酸とは体内で生成できないので必ず食事として外部から取り入れなければならないアミノ酸です。

そして、非必須アミノ酸は必須アミノ酸を原材料に体内でも生成可能なアミノ酸を言います。

ですが、そもそも必須アミノ酸や酵素の働きが低下していれば非必須アミノ酸は不足しますし、非必須アミノ酸が不足状態であれば必須アミノ酸が非必須アミノ酸を生成するために余計に使われ必須アミノ酸としての充分な働きができなという状態に陥ってしまうわけです。

最近、EAAという必須アミノ酸のサプリメントがありますが、基本ベースのアミノ酸が満たされていない状態でEAAを摂取しているというアミノ酸バランスが崩れて体調を崩してしまうこともあります。

必須アミノ酸にEAAが良いという情報がありますが、これは基本ベースのタンパク質(アミノ酸)が摂取出来ている事とEAAは適量追加することが前提となるます。

アミノ酸バランスとは必須アミノ酸、非必須アミノ酸の含めた全体のアミノ酸バランスに成ります。

そして、アミノ酸の働きにおいて、ある一部あるいは特定のアミノ酸だけが増えてもそのアミノ酸を有効活用で着ません。

アミノ酸全体の摂取バランスが大切なのです。これは『桶の理論』としても有名です。

ただし、精神疾患の治療として脳内神経伝達物質(セロトニン・ドーパミン・GABA・エンドルフィン、オキシトシンなど)の原材料をフリーフォームのアミノ酸で摂取して改善する方法も海外では実施されて効果を上げています。

この場合も基本ベースのアミノ酸(及び酵素、ビタミン、ミネラル)が足りていなければ効果は低いと考えられます。

また、アミノ酸には必須アミノ酸、非必須アミノ酸そして必須にも、非必須にも含まれていないアミノ酸もあります。

このアミノ酸が生体にとってどれだけ重要なのかは化学的にはまだわかりません。

アミノ酸は大切ですが、基本は、タンパク質(複合アミノ酸)を原材料とし消化酵素と消化機能、そして腸内環境を整えることでアミノ酸を有効活用することが大切と考えています。

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