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DJ松永さんが、オードリー・若林さんへ綴った「手紙」について

2017年に刊行されたオードリー・若林正恭さんの著書「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」。この秋、同書が文庫化されるにあたって、新しく解説ページが付け加えられた。このページの執筆を担当したのは、Creepy Nuts・DJ松永さんだった。

若林さんは、文庫本のために書き下ろしたあとがき「コロナ後の東京」の中で、《サル山の掟と資本主義の格差と分断から自由になれる隠しコマンド》として《血の通った関係》という言葉を綴っていて、彼にとって、その関係にあるのがDJ松永さんであるという。

そしてDJ松永さんは、この解説「解説の場を借りた個人的な手紙」に若林さんへの想いを全て込めた。本来、解説とは、その著書について、著者とは異なる観点から内容を紐解き、その理解を深める上での補助線を読者に提供する役割を担う。しかし、今回の解説は、極めてパーソナルな想いを綴った、まさに「手紙」であったのだ。

Creepy Nutsにとって、DJ松永さんにとって、オードリーが、若林さんが、いかに大切な存在であるか。このことについては、これまでにも様々なメディアで明かされてきたが、今回、DJ松永さんによる一人称の書き言葉を読んだことで、彼の想いの深さを再確認できた。

いや、もっというと圧倒されてしまった。

憧れ、共鳴、敬意、感謝。そうした一つ一つの心情の尊さと、それらを勇気を持って言葉にして伝えていくことの意義に、強く心を震わせられた。

そして、人が人を想うということ、その本質に触れることができたような気がして、涙が溢れ出て止まらなかった。

たった数ページの中に、この生きにくい社会を生きていく上で大切なことが、等身大の言葉で、真摯に、誠実に綴られている。この解説のためだけに、この本を手に取る意義があると思う。

「言葉」に救われたことがある全ての人に、この「手紙」を薦めたい。


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