【有料記事】 絶望と希望の映画変革史(2010年代編)
長きにわたる映画の歴史は、僕たち観客の「絶望」と「希望」によって紡がれてきた。
心を強く震わせられる作品に出会うたびに、「もう、こんな映画体験は二度と味わうことができないかもしれない」と途方に暮れてしまうような気持ちになる。そうした、ある種の「絶望」にも似た感情を抱いたことがある人は、きっと少なくないはずだ。
それでもまた、「こんな映画を待ち望んでいた」と心から思わせてくれる作品が次々と生まれていく。そうした、映画シーンの新たなる「希望」として、それぞれの時代を彩り、その