見出し画像

皆伐跡地に生き物がたくさん

 梅雨らしくない梅雨。畑が乾ききってしまったり、川がにごってしまったりと、色々ありますが、現場作業日和でもあります。

 馬龍山(現場名)では日々、作業道を延長しています。馬龍山は、公道から林地へ直接道を入れることができない都合があり、隣接する所有者の異なる皆伐地から道を伸ばします。皆伐地を250mほど進んでやっと林地へ入り、緩やかな尾根で9回のヘアピンをきって馬龍山の稜線へ登ります。

画像1

 皆伐跡地にはハゼやタラなどの灌木が生い茂り、蔓が繁茂して青々としています。チェーンソーを使って切るような木はありません。道を通す箇所だけ刈り払い機で開いており、山を散髪している気分になります。日陰がなく、黙々と散髪をする作業はハードで退屈なのですが、少しずつ皆伐跡地に魅力を発見するようになりました。

画像2

 まず、生き物の密度が高いことです。明らかに鳥の数が多く、いつも囀りに包まれて作業をしています。コゲラが架線集材の支点として使用された立木を連打する音がこだまし、毎日決まった時間帯にノスリが現場の上を滑っていきます。たくさんの残置木が腐葉土となって地中の生き物を育んでいるようで、たとえばバックホーで土をかくとカブトムシの幼虫がゴロゴロでてきます。鳥たちは食べ物に困らないだけでなく、灌木の薮の中で営巣しているようです。

 私も皆伐跡地の自然の再生力を享受しており、カブトムシの幼虫や大ミミズを持って帰ったり(注 食用ではない)、蛇をつかまえたり(注 食用)、ここ一ヶ月間はハチクとフキが弁当のおかずになりました。日当たりの良い場所の残置木はよく乾燥していて、小径ながらすぐに薪になります。これからは、日当たりの悪い場所に残置された広葉樹にどういうキノコが生えるのかが気になりますし、繁茂したマタタビが実を落とすのが楽しみです。

By DOM

ご支援いただいたお金は、重機の修繕や消耗品の購入等、ヤモリーズの活動のために使わせていただきます!