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児童相談所60日目。「子どもたちへの“しつけ”はどうするべきか?罰や報酬のデメリット」

 子どもたちの行動をどう促すのか?この問いに親や指導者や先生などは常に悩まされるかもしれない。甘やかせばいいのか?それとも厳しくすればよいのか?

 今日の児童相談所の一時保護所は、やけに子どもたちが素直で、静かだった。決められたルールの中できちんと行動していた。

 というのも、子どもたちというのは常に大人の顔色を伺っていて「この人は怖い先生、ここ人は甘えてよい先生」などと区別している。怖い先生の時はあまり本来の自分を出さずに、問題を起こさないようにしているんだけど、まさに今日がその日だった。

 この“怖いからやらない”というのは、外発的動機付けと呼ばれるもので、罰や報酬という外発的なものによって行動を促す手法だ。過去のスポーツ指導や、一般的な家庭での子育てにも広く使われていると思う。

 もちろんメリットデメリットがあって、この外発的動機付けは、短期的な結果を出したり、促す側にとってやりやすいという一方、子どもたちの自主性を奪い、罰や報酬がなくなったら行動しなくなるというデメリットがある。

 「これができたらお小遣いあげる」とか「なんでそんなこともできないんだ!」というしつけは、「お小遣いいらないからやらない」とか叱られても適当に「はい」って返事を覚えてしまえば意味がなくなる。

 では、子どもたちが自主的に動くものはなにか?というとそれが内発的動機付けだ。難しく時間がかかるデメリットがある一方で、子どもたちの自主性が行動を促すため、長期的な結果を得られる。

 「好きこそ物の上手なれ」はまさに内発的動機が発動している状況だ。

 この内発的動機を発動させるためには、子どもたちとともに常に考え、問い続け、学び合いながら物事に接する必要がある。

 おそらく外発的動機付けをしつつ、そこから内発的動機を発動させていくことが大切で、罰や報酬だけでもダメ出し、自主性にすべて任せる放任でもダメなのだろう。この匙加減が難しい。

 それでも、ここ、一時保護所では子どもたちが自主性を持って前向きに行動していくことが求められるし、それ目指すべきだと思う。
いや、ここだけじゃなくて、どの子どもたちだって、自らの意志で人生を前向きに進むことが大切なんだろう。

 今日は少し、先生にビクビクしていた子どもたち。この恐怖心がなくなって、自主的によい方向へ子どもたちが動機付けられていったらいいなと思う。

 そのためには難しい選択を、僕たちはすべきなんだ。

いつも読んでくださりありがとうございます。いろんなフィードバックがあって初めて自分と向き合える。自分を確認できる。 サポートしていただくことでさらに向き合えることができることに感謝です。